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松本まりか「なぜ、こんな得体の知れない女が出来てしまったのか」

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 躍進著しい女優、松本まりか(36)の連続ドラマ初主演作となる「向こうの果て」が、14日からWOWOWで放送されている。同居人を殺害した容疑で捕まった主人公・池松律子の数奇な人生を、彼女に翻弄ほんろうされた男たちの証言を交えて描くミステリー。本性がつかめず「いくつもの素顔」を持つ難役と、人間の業をのぞき込むような骨太作品にかけた思いを、松本と内田英治監督(50)に聞いた。(松田拓也)

まつもと・まりか 東京都出身。2000年に女優デビュー。18年にテレビ朝日系のドラマ「ホリデイラブ」で家庭のある男性を誘惑する悪女を好演し、注目される。フジテレビ系の「教場2」「最高のオバハン 中島ハルコ」など、話題作への出演が相次ぐ
まつもと・まりか 東京都出身。2000年に女優デビュー。18年にテレビ朝日系のドラマ「ホリデイラブ」で家庭のある男性を誘惑する悪女を好演し、注目される。フジテレビ系の「教場2」「最高のオバハン 中島ハルコ」など、話題作への出演が相次ぐ

 「なぜ、こんな得体えたいの知れない女が出来てしまったのか。このすごく面白い話は、律子というミステリアスな女の正体を探る旅でもあります」。松本は今作の魅力をこう語る。

 物語は1985年の東京。アパートの一室で起きた放火殺人事件が発端だ。死亡したのは、律子と幼なじみの小説家・君塚公平(松下洸平)。殺人容疑で逮捕された律子は、つかみどころのない態度で検事・津田口(柿沢勇人)の取り調べをかわす。2人が幼少期を過ごした青森・津軽での出来事や、律子を取り巻く男たちの証言から、事件の真相が見えてくる――。

うちだ・えいじ ブラジル・リオデジャネイロ生まれ。週刊誌記者を経て1999年に脚本家デビュー。2005年頃から映画作品を発表し、脚本・監督を手掛けた「ミッドナイトスワン」(20年)は、第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した
うちだ・えいじ ブラジル・リオデジャネイロ生まれ。週刊誌記者を経て1999年に脚本家デビュー。2005年頃から映画作品を発表し、脚本・監督を手掛けた「ミッドナイトスワン」(20年)は、第44回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を受賞した

 内田は「複数の時代を同時に、テンポ良く描いた」と話す。この結果、律子という人間を形作った物事が多層的に浮かび上がり、物語に深みを与えている。監督としての醍醐だいご味を大いに感じたようで、「律子にどんどん興味を持っていった。キャラクターについて知りたくなるのはとてもいいことで、撮影を楽しめた」と話す。

素性が全くつかめない主人公を松本まりかが演じた「向こうの果て」 製作著作:WOWOW
素性が全くつかめない主人公を松本まりかが演じた「向こうの果て」 製作著作:WOWOW

 一方、劇中で男たちが語る律子の人物像は「娼婦しょうふ」「うそつき」「太陽」など、バラバラだ。松本はそんな正邪を併せ持つ役作りを「思い切って何も考えず無でいることを重視した」と語る。「全ては現場だった。いかようにも染まれる状態でいて、相手役やセットからもらうもので役が出来上がった」と振り返った。内田も「日本の役者は忙しく、演技と向き合うことが難しい中、100%の役作りをして現場で0にする。すごい必要なこと」とうなずいた。

 今作は、2人にとって運命的な巡り合わせでもあった。

 松本は、内田が初監督した映画「ガチャポン」(2004年)と、初演出のドラマ「劇団演技者。ロンリー・マイルーム」(フジテレビ系、05年)に出演している。「長くこの世界にいるのは大変なことだけれど、20年近い年月を経て一緒に仕事が出来る。これほど幸せなことはない」と内田。「俳優・松本まりかの表現域は、まだまだ広いというところを見てほしい」と、今後のさらなる飛躍を展望してみせる。

 松本も「このタイミングでこの作品とこの役。20年やってきたご褒美だなと。監督と現場が私を導いてくれ、幸せすぎる環境だった」と感慨深げだ。そして、「ミステリーの中に入り込んだ視聴者の皆さんが、律子をどう見るのか。解釈を知りたい。感想を聞きたい」と力を込めた。

 毎週金曜午後11時から放送。WOWOWオンデマンドと「TELASAテラサ」でも配信される。

「ベストセラーありきで映像作品が作られるのは悔しくもある」

 「向こうの果て」は同時期に、舞台を軸として、小説、ドラマで作品化された。連動企画としての試みで、それぞれ独自のアレンジが施されている。

 原案となったのが、劇団「ゴツプロ!」の第6回公演として、東京・下北沢の本多劇場で4月に上演された舞台だ。同劇団の座付き作家で、筆名・竹田新で活動する山野海が脚本を書き、ゲスト出演の小泉今日子が律子を演じた。4月8日には、小説も発売された。

 内田は「0から作られたストーリーが、多角的に世に出て行くのは日本では少ない。ベストセラーありきで映像作品が作られるのは悔しくもあり、原作から作る動きは大賛成」と話す。松本も「今日子さんと同じ役をやれるなんて、本当にすごいこと」とやりがいを感じていた。

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2059743 0 エンタメ・文化 2021/05/18 10:35:00 2021/05/18 19:11:56 2021/05/18 19:11:56 ドラマ「向こうの果て」に主演する松本まりかさん(15日、東京・六本木で)=田中秀敏撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210514-OYT1I50054-T.jpg?type=thumbnail

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