渡辺謙「みたことない不思議な俳優」…名は体を表す宮沢氷魚、本人は「名前読めないですよね」

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 透き通った体を持つあゆの稚魚を「氷魚ひお」という。「読めないですよね」とはにかみながら、名前の由来を説明してくれます。「ピュアでまっすぐな存在になってほしい」――。俳優・モデルとして活躍中の宮沢氷魚さんは、まさに名が体を表しているような方でした。上演中の舞台「ピサロ」では、インカ帝国の国王・アタウアルパを演じ、役者として、さらに大きく羽ばたこうとしています。

役者は死んでも生まれ変われる

俳優の宮沢氷魚さん=大原一郎撮影
俳優の宮沢氷魚さん=大原一郎撮影

 「ほぼ毎回死んでるんです」。これまで舞台で演じた役柄を振り返り、そう切り出した氷魚さん。「死ぬことの特権って、その人生を生ききることができるということ。死んでもまた生まれ変われるのは役者の醍醐味だいごみだと思います」

 静かでミステリアスなイメージでしたが、実際に放つ言葉は熱を帯び、質問に対してじっくり考え、たっぷり答えてくれました。まっすぐ見つめられると少し茶色がかった瞳に吸い込まれてしまいそうです。

 「ピサロ」で演じるインカ帝国の王、アタウアルパもそんな「死」にまつわる役の一つ。自らを太陽の息子とし、民からは不死の神としてあがめられています。

体作りに力を入れ、去年の衣装は入らなくなったそう。自身の武器である透明感と中性的な雰囲気が混じり合い、人間を超越した神々しさが感じられます=阿部章仁撮影
体作りに力を入れ、去年の衣装は入らなくなったそう。自身の武器である透明感と中性的な雰囲気が混じり合い、人間を超越した神々しさが感じられます=阿部章仁撮影

 同作は、今回ピサロ役で主演する渡辺謙さんが1985年にアタウアルパを演じた“伝説の舞台”。昨年3月に初めて演じた時は、「相当なプレッシャーでしたが、役者人生に一度あるかないかの大きなチャンス」と自らの全てをかける決心で臨みました。「不思議なもので、本当に自分が神様になったような気がした」と振り返ります。ただ、その時は、全45回の予定が、コロナ禍のあおりを受け、わずか10回の上演に。アタウアルパの理想像が見え始めたとき、終わってしまいました。

 それから1年あまり。今回臨んでいるのは、念願のアンコール公演です。「去年はエネルギーで押し切った側面があった。それはそれである種の正解ですが、今回はさらに掘り下げ、余分な力を削り、より鮮明かつクリアでシンプルな作品を目指します」

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2091643 0 エンタメ・文化 2021/06/01 08:56:00 2021/06/01 08:56:00 2021/06/01 08:56:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210527-OYT1I50067-T.jpg?type=thumbnail

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