平城宮跡から奈良時代の竹製物差し出土、現在の竹尺とそっくりな形

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 奈良市の平城宮跡にある役所跡で、竹尺(竹の物差し)が出土した。現在の竹尺とそっくりな形をしており、奈良時代には実用品として使われていたとみられている。竹製品は土中に残りにくく、同時代の竹尺を確認したのは初めてという。

1分刻みで、5分や1寸の目盛りがついている竹尺
1分刻みで、5分や1寸の目盛りがついている竹尺

 平城宮の東部にあった役所群「東方 官衙かんが 地区」で、2008年に発掘したゴミ捨て穴の土壌を水で洗う作業を進めるなかで、見つかった。

 発見した竹尺は断片が9片あり、幅1・7~1・8センチ、厚さ0・2センチ、長さ3・4~13・7センチ。表面に針状の刃物でつけた線刻に墨を入れた1 刻みの目盛りがあり、復元すると全長1・5尺の物差しとみられる(1尺=約30センチ。1尺=10寸=100分)。

平城宮跡の役所跡で出土した竹尺(奈良文化財研究所提供)
平城宮跡の役所跡で出土した竹尺(奈良文化財研究所提供)

 調査した浦蓉子研究員は「目盛りが細かく、断面に墨の跡があるので実用品の可能性が高い」とみる。使っていた人が目印につけたと思われる矢印状の墨線が見て取れるといい、「私も発掘調査用の巻き尺に同じように目印をつけているので驚いた」と話す。

 同じ穴からは、宮城の警備などを担当する役所「 衛府えふ 」に関する8世紀後半の木簡などが出土している。

 平城京では木簡などの記述から竹材を利用したとみられるが、出土例はきわめて少ない。奈良時代の尺は正倉院宝物の象牙製、 犀角さいかく 製の装飾尺が知られ、平城宮や京跡からは木製の尺が出土している。

 調査成果は、4日に公表された「奈良文化財研究所紀要2021」に掲載されている。

スクラップは会員限定です

使い方
「エンタメ・文化」の最新記事一覧
2262643 0 エンタメ・文化 2021/08/05 05:00:00 2021/08/05 05:00:00 2021/08/05 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210804-OYT1I50206-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)