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「ようがんばっとるの…」三浦春馬さんに被爆体験語った男性の切なる願い、「太陽の子」公開へ

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 太平洋戦争中に原爆開発に関わった若者らの苦悩を描いた映画「太陽の子」が6日に全国公開される。俳優の三浦春馬さんが亡くなる直前に出演していた作品。三浦さんは親交のあった広島市の梶矢文昭さん(82)の被爆体験を役作りに生かしていたとされる。梶矢さんは「被爆者の思いに真剣に向き合ってくれた三浦さんの姿を心に刻みたい」と上映を心待ちにする。(寺田航)

■記者会見で言及

写真や手紙を前に、三浦春馬さんとの思い出を語る梶矢さん。一度の対面で誠実な人柄のとりこになった(広島市安佐南区で)=金沢修撮影
写真や手紙を前に、三浦春馬さんとの思い出を語る梶矢さん。一度の対面で誠実な人柄のとりこになった(広島市安佐南区で)=金沢修撮影

 太陽の子は、京都帝国大(現京都大)が旧日本海軍の委託で原爆開発に取り組んでいたという史実に基づき、開発に苦悩する研究者や周囲の若者らの姿を描く。三浦さんは研究者の弟の陸軍下士官を演じた。

 映画(111分)は日米合作で、昨年8月15日にNHKで放送された同じタイトルのドラマと主な出演者は同じだが、違う視点で描く。三浦さんは昨年7月18日に30歳で死去したが、その直前の同8日に出席したドラマの制作記者会見で、梶矢さんのことに何度も触れた。

■「生きる為の学びに」

三浦春馬さん
三浦春馬さん

 2人の出会いは2017年3月。梶矢さんは、出版社の企画で自宅を訪れた三浦さんに約2時間にわたって被爆体験を語った。

 梶矢さんは当時6歳で、荒神町国民学校(現・荒神町小)の1年生。爆心地から1・8キロにある学校の建物で被爆した。自身は頭などにけがをし、同じ場所にいた2歳上の姉は柱の下敷きになって亡くなった。

 三浦さんは、つらい記憶を一言ずつ絞り出すように語る梶矢さんの目を見つめ、じっと耳を傾けていたという。「スターとは思えないほど、謙虚で誠実な姿勢に心打たれた」と振り返る。

 1か月後、自宅に三浦さんから手紙が届いた。「人として生きる ため に 大きな学びの機会を与えて下さり 本当に 有難ありがと うございました」。便箋2枚にわたって丁寧な文字で書かれた直筆の礼状は、かけがえのない宝物になった。

■「死ぬな」

 ファンの一人として三浦さんの活躍を楽しみにする中で届いた突然の悲報。あまりの驚きに絶句し、「亡くなる前に一度だけでも会えていたら、少しでも彼の気持ちを楽にしてあげられたかもしれん」と悔やむ思いが湧き上がった。

 最近は、子どもらに被爆体験を語る際、三浦さんの思い出に触れるようになった。三浦さんとの出会いを胸に刻み、「死ぬな」とのメッセージを伝えるのが自身の使命と感じるからだ。

 太陽の子は映画館で鑑賞するつもりだ。「一生懸命だった三浦さんに『ようがんばっとるの』と声をかけたい」。スクリーン上で輝く三浦さんに再会できるのを楽しみにしている。

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2265263 0 エンタメ・文化 2021/08/06 08:34:00 2021/08/06 10:53:54 2021/08/06 10:53:54 写真や手紙を前に三浦春馬さんとの思い出を語る梶谷文昭さん(13日午後5時38分、広島市安佐南区で)=金沢修撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210806-OYT1I50040-T.jpg?type=thumbnail

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