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岡本太郎の陶板作品ひな型、信楽で発見…指などで成形した跡も「生々しさが伝わる貴重な資料」

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 今年が生誕110年にあたる芸術家・岡本太郎(1911~96年)が手がけた陶板作品のひな型や自作と考えられる作品が、いずれも滋賀県甲賀市信楽町内で見つかった。岡本太郎らしい斬新なデザインで、同町の県立陶芸の森内の信楽産業展示館で23日から始まる「岡本太郎と信楽展『新しさ』の発見」で展示される。12月5日まで。(藤井浩)

 岡本は信楽焼の赤い 釉薬ゆうやく に魅せられ、1960年代から信楽を訪問。地元の陶器会社とともに、東京五輪(64年)の国立代々木競技場、大阪万博(70年)のシンボル「太陽の塔」の陶製レリーフなどを制作した。

「みつめあう愛」の石こう製ひな型(甲賀市で)
「みつめあう愛」の石こう製ひな型(甲賀市で)
4作品目とみられる「顔」=畑中教授提供
4作品目とみられる「顔」=畑中教授提供

 今春、信楽の陶器メーカーで見つかったのは、岡本が信楽を最後に訪れた90年に、ダスキン本社(大阪府吹田市)の壁面を彩った陶板「みつめあう愛」(縦8メートル、横4・5メートル)のひな型(縦1・14メートル、横67センチ)。岡本が粘土で作った原型を石こうで固めたもので、完成品とは絵柄が反転しているが、ギョロリとむいた男女の目玉などの表現が岡本らしく、指や工具で成形した跡も見て取れる。

 同展でプロデューサーを務める畑中英二・京都市立芸術大教授は「産地でしか出てこない品。制作過程の生々しさが伝わる貴重な資料だ」と話す。

 畑中教授はまた、岡本の作とみられ、「顔」と呼ばれる粘土作品を、信楽の個人が所蔵しているのを昨年、確認した。これまでに同種の作品3点(いずれも高さ26センチ、顔の幅23センチ、重さ5キロ余り)が県内外で見つかっており、今回もほぼ同サイズ。丸顔にうつろな目、仮面のような造形が特長で、頭部の裏側に「TARO」のサインが判子で押されていた。

 畑中教授は「太郎は戦前、パリで人類学や民族学を学び、世界の仮面やお面が気に入って少数試作したのではないか。他にも大事にされている兄弟作品があると思う」とみている。

 今回の「岡本太郎と信楽展」は1971年に岡本が信楽町名誉町民となって50年記念の開催で2011、15年に次いで3回目。両作品のほか、信楽で作られた「 すわ ることを拒否する椅子」、陶板レリーフ「躍進」などにまつわる原型やデザイン画、岡本と共に制作に携わった信楽焼作家の作品など、計約80点を並べる。

 畑中教授は「太郎が追い求めた新しさとは何かを掘り下げ、これからを考えてみたい」と話し、初日と11月3、14、23日、12月5日のいずれも午後1時30分から、出展作家と解説する。入場無料、月曜休館。問い合わせは信楽焼振興協議会(0748・83・1755)。

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