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映画「ゴジラ」に主演し、ミュージカル草創期を支えた俳優の宝田明(たからだ・あきら)さんが14日午前0時31分、肺炎のため東京都内の病院で死去した。87歳だった。告別式は近親者で済ませた。

10日に主演映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(4月1日公開予定)の完成披露舞台あいさつに出席していた。
朝鮮半島の清津生まれ。東宝ニューフェース第6期生として1954年にデビューし、同年、日本の怪獣映画の元祖「ゴジラ」第1作でゴジラに立ち向かう青年役を演じた。その後は二枚目スターの地位を確立し、長身と豊かな美声をいかして60年代から舞台に進出。「アニーよ銃をとれ」「風と共に去りぬ」「マイ・フェア・レディ」などに出演、ミュージカルスターとなった。

映画俳優としては、伊丹十三監督の「あげまん」「ミンボーの女」などに出演。従来の二枚目イメージを誇張した軽妙な演技を見せた。また、「ゴジラは僕の永遠の同級生だ」との自負を持ち、晩年までゴジラ映画に関わった。
11歳の時、満州(現中国東北部)で終戦を迎え、日本への引き揚げ時に過酷な体験をしたことなどから、戦争反対のメッセージを訴え続けた。