ロシア軍 民間人殺害 間違いなく戦争犯罪が起きている…遠藤乾教授(東京大・国際政治学)に聞く[ウクライナ危機]

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 ウクライナでのロシア軍による民間人殺害が連日、報道されている。国際社会からは戦争犯罪だと批判の声が上がる。国際政治学者の遠藤乾・東大教授は、現状をどう認識しているのか。

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 今月、アメリカのバイデン大統領が「ジェノサイド(集団殺害)」という言葉を使い、ロシアを批判した。今の段階ではジェノサイドとは断定できないが、それでもこの発言は、かなりの意味を持つ。プーチン大統領の行為を国際社会は『許さんぞ』ということだ。例えば旧ユーゴスラビアで、戦争指導者や軍人による虐殺や拷問など、人道上重大な違反行為を裁くため設置された国際戦争犯罪法廷のようなものを、新たに作る段階になったときのために、本当にねちっこく調べるというメッセージだと感じた。

 戦争でどちらか一方が100%悪いということはない。しかし今回は、人々がおおむね平和 に生きていたウクライナをロシアが侵略したのは明らかだ。しかも、民間人を攻撃し、子供を殺害し、性暴力の話も出てきた。戦争犯罪が起きていることは間違いない。明らかに不正なことが行われている、と非難されるべきだ。

 戦争犯罪を認定するための戦いは、武器を使った戦いとは別の戦いになる。亡くなられた方々一人一人にそれぞれの人生があったわけで、一つ一つ、死因は何か、拷問の痕はあるか、性暴力を受けたかどうかを執念で調べるだろう。

 ウクライナ単体で行うのではなく、戦争犯罪の捜査を行う国際刑事裁判所(ICC)が協力している。ICCには法医学の専門的な知見が蓄積されていて、紛争地で戦争犯罪が起きたときに証拠集めするチームもある。岸田首相も戦争犯罪の捜査を支援するため、ICCへの分担金を前倒しして支払う意向を表明した。犯罪を追うのは事後的な行為だが、国際秩序を守るために協力するのは必要なことだ。

 戦争であっても、民間人を体系的に殺害するのは、国際的なルールの一線を越えたことになる。現段階でも戦争犯罪であることは間違いない。その先、ジェノサイド認定のハードルは高くても、それに近い行為の証拠が積み上がるに従い、より激しい批判がロシアに向けられる。(聞き手・文化部 前田啓介)

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