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話のわかる先生・まじめな学級委員…辞書の個性、人に例えると
日本語学者 サンキュータツオさん
信頼できる学級担任…中型辞典
言葉に、唯一の正しい説明はなく、辞書を作っているのも人間なので、辞書によって表現は違います。

辞書に載っている言葉は、基本的な動詞や名詞など一般的な「国語項目」と、百科事典で調べるような比較的専門的な「百科語」に分けられます。意外と知られていませんが、国語項目に関しては、小型辞書の方が項目も多く、充実しています。
近所のコンビニに行くのには、徒歩や自転車の方が機動的です。身近な言葉を調べるには小型辞書の方が便利なことが多い。用途に合わせて使ってほしいですね。とはいえ、最近の中型辞典は、国語項目も充実してきました。
中型辞典は、学校で例えると、「信頼できる学級担任の先生」というイメージです。
広辞苑は、ご存じの通り、引用されることの多い辞書。「進学校の堅めの先生」でしょうか。困ったときの最後のとりで。新しい言葉への対応は小型の方が早い場合もありますが、確立された言葉の説明や用例は非常に充実しています。
広辞苑のライバルが大辞林。デジタル版が成功し、新しい言葉にも、更新して対応している。「私立校の話の分かる先生」という雰囲気です。
大辞泉は、最近の用法やニュアンスまでくみ取っているイメージがあります。デジタル化も進んでいます。