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20世紀を代表する板画家・棟方志功(1903~75年)の作品を所蔵する「棟方志功記念館」(青森市松原)について、運営する財団法人は18日、2023年度末に同館を閉館すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で入館者が激減し、経営環境が悪化したため。

1975年に開館した同館は、棟方の板画や油絵など約2000点を所蔵。生誕100周年にあたる2003年度には約6万6500人の入館者を記録するなど、県内外のファンに親しまれてきた。

ただ、コロナ禍の影響が大きくなった20、21年度の入館者数は2年連続で1万人を下回り、資金繰りに苦難。23年度は棟方の生誕120周年にあたることから、特別展の開催を節目に閉館することを決めたという。
同館が所蔵する作品は、既に一部が県立美術館(同市安田)に保管されており、展示は同美術館で引き続き行われる。他の作品についても、同美術館への集約を含めて県と協議する方針だ。
報道陣の取材に応じた小野次郎理事長は「閉館を前に、多くの愛好家と同じようにさみしい思いだ。23年度は最後にふさわしい盛り上げを作っていきたい」と話した。