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    講座情報

    無料特別講座:世界から方言が消えたなら?――知られざる「弱小言語」の魅力(特別協力:人間文化研究機構)

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    危機的な状況にある方言の魅力に迫る

    • 調査の様子
      調査の様子

     NHK大河ドラマでは、方言がどう扱われているのかについて、しばしば話題になります。「役者が使いこなしていて素晴らしい」「不自然だ」「女優の方言が可愛(かわい)らしい」等々。「西郷(せご)どん」では、鹿児島弁や奄美のことばの難解さに注目が集まりました。講師の国立国語研究所副所長・木部(きべ)暢子(のぶこ)教授の専門は、まさに「西郷どん」に登場したような奄美・沖縄などの方言研究です。

     大河ドラマの例のように、方言への関心が生まれるのは、日本語の方言のバリエーションが豊富であればこそでしょう。本講座の一つめの目的は、方言の調査・記録・継承の活動を通じて講師が知り得た方言の魅力をお伝えすることです。

     ところが、この奄美のことばに加え、アイヌ語や琉球列島・八丈のことばが、現在、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の認定する危機言語としてリストアップされています。

     危機的な状況にある方言・言語は、日本国内だけにとどまりません。「英語一強時代」と言われるいま、世界中では、力の弱い言語が衰退し、力の強い言語にとって代わられようとしています。アメリカの言語学者によると、現在、世界に存在する約6000の言語のうち、半数が今後100年のうちに確実に消滅し、最悪の場合、言語の数は20分の1にまで減少するといわれています。

     そこで、本講座の二つめの目的は、多様で豊かな地域の文化や方言を守る意味を受講者の皆さんと共に考えることです。そのための材料として、講師らが行う研究調査や文化保護活動について紹介いたします。

     ナビゲーターにはロバート・キャンベル国文学研究資料館長を迎えます。テレビでもお馴染(なじ)みのキャンベル氏がコメンテーターの本領を発揮して、皆さんを多様性あふれることばの世界へと誘います。ご期待下さい。

    講師プロフィル

    木部暢子(きべ のぶこ) 国立国語研究所教授・副所長

     福岡県生まれ。九州大学大学院文学研究科修士課程を修了後、鹿児島大学法文学部教授、学部長などを経て現職。著書に『方言の形成』(共著、岩波書店)、『これが九州方言の底力!』(共著、大修館書店)など。

    【メッセージ】

     私が方言の調査を始めたのは40年くらい前のことです。そのころ「方言を教えてください」と家をたずねると、「方言みたいな汚いことばを調べてどうするの」と言われることがよくありました。今はそのようなことはなくなり、逆に若者が方言でメールを書くようになりました。しかし、昔ながらの方言は、やはり消えてしまいそうな雰囲気です。方言が消えたらどうなるのか? 消えなかったらどうなるのか? 方言から未来の私たち(の子孫)の生活を考えてみましょう。

    ロバート・キャンベル 国文学研究資料館長

     ニューヨーク市生まれ。九州大学文学部専任講師、国文学研究資料館助教授、東京大学大学院総合文化研究科助教授、同研究科教授を経て、2017年4月から現職。専門は近世・近代日本文学。編著に『ロバート キャンベルの小説家神髄』(NHK出版)、『Jブンガク』(東京大学出版会)、『東京百年物語』(全3巻、岩波文庫)など多数。

    【メッセージ】

     湯水に浸かるように私たちは毎日ほとんど意識することなく言葉を使っています。かく言う私も「夢は何語で見るんですか?」と聞かれるまで意識の下の方で何語で喋っているかはさっぱり分からず、電車のなかで新聞を読んでいるとき隣の席から「漢字よく読めますね」と聞かれるまで日本語だ、という自覚もありません。

     しかし世界中に、湯水のように毎日使っている言語を意識せざるを得ない人々が大勢います。危機言語と呼ばれる言葉の話者たちのことです。教育制度やメディアの伸展でマイナーと言われる言語が消滅に瀕することもあれば、国家の方針として、少数者の権利を封印する意図で抑圧する事例もよく知られています。

     今回は木部先生に「弱小言語」の現状と、長年行ってこられた方言調査から見えてくるものについて訊ねることを楽しみにしています。

     ちなみにわたくしの夢は、いつも日英両語のちゃんぽん映画です。

    世界から方言が消えたなら?――知られざる「弱小言語」の魅力

    講師 木部暢子 国立国語研究所教授・副所長
    ナビゲーター ロバート・キャンベル 国文学研究資料館長
    日時 2019年2月7日(木)19時(開場18時30分)~20時45分
    会場 読売新聞ビル3階新聞教室(東京都千代田区大手町1-7-1)
    定員 100人(定員に達し次第、締め切ります)
    受講料 無料
    主催 読売新聞東京本社
    運営協力 中央公論新社
    特別協力 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構

     ※講座詳細はこちらから

    【注意事項】

     ※企画内容、時間などは予告なく変更になる場合があります。

     ※お申し込みは先着順です。定員に達し次第受付終了となります。

     ※講師の急病や天災、その他のやむをえない不可抗力の事情が生じた場合は当日でも講座を中止する場合があります。

    【お問い合わせ】

     メールにて受け付けます。アドレスはこちら

    ※人間文化研究機構について

     国立歴史民俗博物館、国文学研究資料館、国立国語研究所、国際日本文化研究センター、総合地球環境学研究所及び国立民族学博物館の6つの機関で構成されています。

     人間文化研究機構では、国内外の大学等研究機関や地域社会等と組織的に連携し、現代的諸課題の解明に資する「基幹研究プロジェクト」を進め、人間文化の新たな価値体系の創出を目指しています。

     http://www.nihu.jp/ja/research

    2019年01月09日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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