新書大賞受賞記念講座「兵士の目線で戦場を見る」

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若い世代にも、兵士が感じた痛みや重さを追体験してもらう

 「新書大賞2019」で大賞を受賞した「日本軍兵士――アジア・太平洋戦争の現実」(中公新書)の著者、吉田裕さんが「大手町アカデミア」に登場します。

 「新書大賞」は中央公論新社が主催。今回は2017年12月~18年11月に発行された新書の中から、「日本軍兵士――アジア・太平洋戦争の現実」が「最高の1冊」に選ばれました。同著は、「第30回アジア・太平洋賞」特別賞の1点にも選ばれるなど高い評価を得て、20万部のベストセラーになっています。

 「中央公論」3月号の大賞受賞者インタビューで、吉田さんは「若い世代に届く言葉で書くことを強く意識して執筆しました」と述べ、若い世代を意識したことを明らかにしています。文体については、「軍事用語は説明を加えてわかりやすく()みくだき、論文調の硬く長い文体は、柔らかく短めにしました」と、読みやすい表現に努めたといいます。

 吉田さんは大賞受賞作の「はじめに」で、執筆上重視した三つの問題意識の一つとして、「兵士の目線」や「兵士の立ち位置」から戦場をとらえ直すことを挙げています。凄惨(せいさん)な戦場の現実、俳人であり、元兵士だったという金子兜太(とうた)のいう「死の現場」を再構成してみることです。

 痛みや重さなど兵士の身体感覚を随所に描写することで、読者が自分のことのように捉えられるように努めたそうです。アジア・太平洋戦争は長期化し、戦場では歯磨きする余裕さえなく、兵士に虫歯や歯槽膿漏(のうろう)が広がっていたのに、治療体制が整備されていなかったそうです。

 異常に高い餓死率、30万人を超えた海没死、戦場での自殺、特攻、体力が劣悪化した補充兵、靴に(さめ)皮まで使用した物資欠乏……。兵士たちが体験した凄惨な現実を伝えています。

 また、アニメ映画化されて大ヒットした『この世界の片隅に』や、『ペリリュー』など、戦争を題材にして最近話題になった漫画作品にも触れながら、戦時下の日常生活についても言及します。

講師プロフィル

吉田裕(よしだ・ゆたか)

 1954年、埼玉県生まれ。東京教育大学文学部卒業後、一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。一橋大学教授等を経て、現在は一橋大学大学院特任教授。専攻は日本近現代政治史。主な著書に「昭和天皇の終戦史」(岩波新書)、「日本人の戦争観」(岩波現代文庫)、「アジア・太平洋戦争」(岩波新書)、「日本軍兵士」(中公新書、『アジア・太平洋賞特別賞』・『新書大賞』受賞)などがある。

☆「新書大賞2019 大賞受賞者インタビュー」はこちら

講師吉田裕氏
日時2019年4月4日(木)19時~20時20分
会場読売新聞ビル3階新聞教室(東京都千代田区大手町1-7-1)
受講料2160円(消費税を含む)
定員100人(定員に達し次第、締め切ります)
特典 1.新書大賞の結果をまとめた『中央公論』2019年3月号を各1冊配布
2.当日、会場で『日本軍兵士』を特別価格で販売

 ※講座詳細はこちらから

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461598 0 大手町アカデミア 2019/02/25 15:00:00 2019/07/05 14:32:15 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190225-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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