海を渡った「アダム・スミスの蔵書」~西欧思想の伝播と日本(無料オンライン講座)

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 東京大学東アジア藝文書院(EAA)、東京大学経済学図書館・経済学部資料室、(一社)読売調査研究機構は、「東京大学経済学図書館創設120年」「アダム・スミス文庫寄贈100年」「東京大学経済学部資料室創設110年」の記念事業として、オンライン連続講座「知の 継承(バトン) 」を共催で開催します。先人から受け継がれた伝統と蓄積された学術の知を次世代に受け渡す機会とし、その未来について参加者のみなさまと考えていきます。

アダム・スミス(1723-1790)
アダム・スミス(1723-1790)

 2021年11月26日に開催した第1回講座「紙の誕生と伝播から見る『記録媒体の世界史』~東洋から西洋へ」に続く、第2回講座「海を渡った『アダム・スミスの蔵書』~西欧思想の伝播と日本」を、2022年2月7日に開催いたします。

 講師は、経済学博士で『アダム・スミスの近代性の根源-市場はなぜ見出されたのか』の著者、東京大学大学院経済学研究科准教授 野原慎司氏と、資料室にて社会科学に関する文献の管理や資料研究に従事している東京大学大学院経済学研究科助教の矢野正隆氏が務めます。

 東京大学の経済学図書館は、前身の経済統計研究室が1900年に設置されて以降、多数の書籍を収集し、知の拠点として機能してきました。その一部を成すアダム・スミス文庫は、1920年に新渡戸稲造がアダム・スミスの旧蔵書約300冊をロンドン滞在時に購入し、寄贈したものです。その蔵書の分野は経済学、政治学、道徳、法学のみならず、文学、詩、芸術、旅行記、博物誌など多岐にわたっています。

アダム・スミス旧蔵書の一部
アダム・スミス旧蔵書の一部
アダム・スミス文庫旧影(1951年以前)
アダム・スミス文庫旧影(1951年以前)

 西洋から東洋へ、アダム・スミスの蔵書は海を渡って日本に何を伝えたのでしょうか。

 野原氏のプレゼンテーション「旧蔵書から見るアダム・スミスの知的世界」、野原氏と矢野氏によるトークセッション「近代における西欧思想の伝播の歴史~アダム・スミス文庫が私たちに伝えるもの」にご期待ください。

 ※2021年11月26日に開催した第1回講座「紙の誕生と伝播から見る『記録媒体の世界史』~東洋から西洋へ」の要旨は こちら から、動画は こちら からご覧いただけます。

講師 野原慎司氏による内容の紹介

 アダム・スミスは、経済学の創始者として知られています。しかし、スミス自身は、経済学のみならず、経済を含むより広範な人間と社会を捉えようとしてきました。一方、その知的関心の広さは、スミスが生前に原稿を焼却処分したことにより、十分には明らかにされていません。そこで、プレゼンテーションでは、スミス旧蔵書をひもとくことで、スミスの知的活動の広がりの一端を明らかにします。

 アダム・スミスの旧蔵書のうちの一部は、約100年前に新渡戸稲造がイギリスで購入し、現在東京大学経済学部資料室で保管されています。トークセッションでは、その保存を行う専門家である矢野先生と、スミスの蔵書から見えてくるものについて対談します。

講師 矢野正隆氏による内容の紹介

 野原先生が詳しくお話される思想・学術の伝播に表裏する、その伝播を担った媒体の移動ということの意味を考えてみたいと思います。かつて情報の移動は、モノの移動に随伴しておこなわれていたわけですが、現今のデジタル化する時代では、モノの動きとは別に情報だけが移動するようになりました。この変化は、逆にモノに特有のメッセージとは何かについて考えるきっかけを与えてくれているように感じています。たとえばモノをデジタル化するに際して、複製できる部分とできない部分がありますが、それが何かを整理することで、モノを残すことの意味を問い直せるのではないかと思います。

開催概要

タイトル海を渡った「アダム・スミスの蔵書」~西欧思想の伝播と日本
講師 野原慎司氏(東京大学大学院経済学研究科 准教授)
矢野正隆氏(東京大学大学院経済学研究科 助教)
日時2022年2月7日(月) 19時~20時30分
開催方法YouTubeライブ配信
プログラム (1)開会挨拶:石原俊時氏(東京大学経済学図書館長)
(2)プレゼンテーション(野原慎司氏):
「旧蔵書から見るアダム・スミスの知的世界」
(3)トークセッション(野原慎司氏、矢野正隆氏):
「近代における西欧思想の伝播の歴史~アダム・スミス文庫が私たちに伝えるもの」
(4)Q&A
受講料無料
申込こちら から
申込締切2月3日(木)
受講方法前日までに視聴方法をメールでご案内します
主催 東京大学東アジア藝文書院(EAA)、東京大学経済学図書館・経済学部資料室
(一社)読売調査研究機構
後援読売新聞社、(一社)赤門アーカイブ倶楽部

講師プロフィル

野原 慎司氏(のはら・しんじ)
東京大学大学院経済学研究科 准教授
京都大学大学院経済学研究科修了。経済学博士(京都大学)
著作 Commerce and Strangers in Adam Smith (Spriner, 2018)、『戦後経済学史の群像:日本資本主義はいかに捉えられたか』(白水社、2020年)、『アダム・スミスの近代性の根源―市場はなぜ見出されたのか』(京都大学学術出版会、2013年)その他、Adam Smith Review等に掲載論文あり。

矢野 正隆氏(やの・まさたか)
東京大学大学院経済学研究科 助教
2006年より現職。主に日本の近代以降に生成した社会科学に関係する文献や一次資料の収集・整理・公開・保存の実務、および、これら実務の裏づけになる知識の取得、研究に従事しています。本講座に関連する著作としては、「資料保存」(『図書館界』70(1),2018)、「メディアの保存に関する試論:デジタル・メディアを手掛かりとして」(『情報の科学と技術』66(4),2016)などがあります。

記念事業「知の 継承(バトン) 」について

 2020年は、東京大学経済学図書館の淵源である経済統計研究室の創設から120年、新渡戸稲造によるアダム・スミス旧蔵書の寄贈から100年の年でした。また、2023年には、経済学資料室がその淵源である商業資料文庫の創設から110年を迎えます。

 この節目にあたり、東京大学経済学図書館・経済学部資料室では「知の 継承(バトン) 」と銘打ち、2020年度から2023年度の間に記念事業を展開いたします。先人から受け継いだ伝統と、100年を超えて蓄積された学術の知を次世代に受け渡すために、学内外の皆様とともに、大学図書館・学術研究図書館としての未来を考える機会にするべく、様々な催しを開催します。これまで2020年12月19日に記念講演会、2021年8月23日に東アジア藝文書院(EAA)との共催で「東アジアへの西欧の知の伝播の研究」と題した公開研究会、2021年11月26日に連続講座の第1回「紙の誕生と伝播から見る『記録媒体の世界史』~東洋から西洋へ」をいずれもオンラインで実施しました。

 特設ページは こちら

東京大学東アジア藝文書院(EAA)について

 東京大学東アジア藝文書院(EAA)は、東京大学と北京大学が共同で運営するジョイント研究・教育プログラムで、アジアの共通の未来を担う人材の育成を目指すものです。そのための学問的な基礎として、「リベラル・アーツとしての東アジア学」を構築していきます。単なる東アジアの地域研究ではなく、より相互的で関与的な研究として、日本と中国の双方が自らを批判的に相対化する視点を持ちながら、地域概念としての東アジアを超えて、アジア、オセアニア、そしてヨーロッパ、アメリカ、さらにはアフリカとの交通を重視した研究を目指しています。

 EAAウェブサイトは こちら

(一社)赤門アーカイブ倶楽部について

 赤門アーカイブ倶楽部は、東京大学経済学部資料室における「知の継承」の理念に沿った研究・教育・人材育成及び社会貢献活動を行うことを目的として、2021年10月1日に設立された一般社団法人です。

※企画内容、時間などは予告なく変更になる場合があります。
※講師の急病や天災、その他やむをえない不可抗力の事態が発生した場合には、当日でも講座を中止する場合があります。
※配信中のインターネット環境によっては、画像・音声の乱れが現れる場合があります。Wi-fi 環境など高速通信が可能な電波状況の良好な場所でご視聴ください。
※講座の様子は、主催者が運営・管理する媒体で記事や動画として掲載されたり、公式 SNS で紹介されたりする場合があります。

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使い方
2626628 0 大手町アカデミア 2021/12/24 14:49:00 2021/12/25 10:27:44 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/12/20211220-OYT8I50076-T.jpg?type=thumbnail

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