『犬から聞いた話をしよう』 椎名誠著

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ロシア、イルクーツク
ロシア、イルクーツク

 旅する作家、椎名誠が旅先で出会った犬たちの写真と文章を収めた一冊。

 ページの多くを占める辺境では、犬はつながれず自由に、伴する、寝る、遊ぶ、走る、働く、待つ、黄昏たそがれる。旅犬らしいものもいる。

 彼らなりに考え、判断し、自由意志でそこにある。犬には犬の事情があるのだ。

 人生をともにした犬たちも報告される。著者の自伝的小説『犬の系譜』に書かれていたのは、毒を抜いたバージョンらしく、事実に近い報告は戦慄せんりつものだ。

 地球の全生命種をみても、ヒトとイヌほど特殊な関係で結びついている異種同士はない。別の星の知的生命体が、地球の知的生命体(らしい我々)を観察にきたら、その報告書の一章はこんな写文集になるのかもしれない。

 写真は、マイナス40度のシベリア。日だまりでひなたぼっこする犬。ときどき足を上げて足裏を暖めていたという。

 新潮社 1800円

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11835 0 書評 2018/03/19 05:21:00 2018/03/19 05:21:00 ロシア、イルクーツク https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180312-OYT8I50065-1.jpg?type=thumbnail

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