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アーモンド…ソン・ウォンピョン著

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 評・一青 窈(歌手)

 太古から偉大な音楽家が無数に愛の歌を作ってきた。高校生になっても私はその“愛”の意味もよくわからず口ずさんでいた。けれど、心は何故なぜつかまれるようにじんと切なくなった。今、子供を産んで“それ”が何だったのか身にみて分かる。いとしいだけでは足りない自分の命と引き換えにできるもの、あふれ出してまないもの。言葉にできない感情がまだこんなにも自分にあったのだと気づかせてくれたのが我が子の存在だった。

 この物語の中で、祖母に怪物と言われたユンジェには欠如している感情があって、他人に共鳴、共感をする事がうまくできない。人の気持ちを想像するのも難しい。愛は他の動物も持っているのだろうか。なぜ私たちはもらい泣きしたり、つられて笑ったり、痛いものから目を背けたりするのだろう。生まれながら備わっているものなのか。

 分かってもらえないことが悲しいと感じるのもひとつの感情であり、彼にはそれさえもない。どうやって主人公はこの“愛”を体得するのか。

 著者の筆のうまさで、競争社会の激しい韓国の今も暗喩的に浮き彫りにした1冊。矢島暁子訳。(祥伝社、1600円)

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747542 0 書評 2019/08/18 05:00:00 2019/08/26 10:24:44 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/08/20190826-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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