小倉ヒラク著 「日本発酵紀行」

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 東西南北に延びる日本列島のさまざまな自然環境が食生活や食文化にも反映される。発酵食品といえば、味噌みそ醤油しょうゆ・酢、漬物や納豆や魚醤ぎょしょう、酒まで含めれば数えきれない。この多様性こそ発酵食品が人間の食生活に広く深く根付いている証左だ。

 本書は「発酵デザイナー」を名乗る著者が、日本全国津々浦々を旅しながら、伝統ある発酵食品とそのつくり手を訪ね歩いた紀行本だ。

 「かんずり」=写真=は塩漬けの真っ赤な唐辛子を雪の上でさらしてから何年も発酵させる。発酵と腐敗は紙一重。ここにいたるまでにどれほどの試行錯誤が繰り返されたのだろうか。

 生き生きとした文体とともに味わいたいのがカラー写真の数々だ。たちのぼる匂いやしあがりの味わいまで読者に伝わってくる。とてもおいしい本である。(D&DEPARTMENT PROJECT、1800円)評・三中信宏

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760858 0 書評 2019/08/25 05:00:00 2019/09/02 10:33:51 『日本発酵紀行』から https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/08/20190824-OYT8I50034-T.jpg?type=thumbnail

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