インドが変える世界地図…広瀬公巳著

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 評・篠田英朗 国際政治学者・東京外国語大教授

 インドは10年後には中国を抜いて世界一の人口を持ち、日本を抜いて世界3位の経済大国になると予測されている。20年後には、アメリカの経済力すら追い抜くとも言われる。とはいえまだ発展途上国であり、問題も数多く抱える。その神秘的な大国の実情を伝える新書である。

 著者は、2014年から政権を担い、強力な指導力を発揮しているモディ首相の政策に注目する。モディ氏がまだ州首相だった時代からの取材で浮かび上がるのは、次々と斬新な考えを実行に移しながら、巨象のような国家の発展をけん引する強力な個性だ。

 1億個のトイレを普及させたエピソードに見られるように社会経済開発にも力を注いでいる。絶妙な外交感覚も発揮している。そのモディ首相の個性が、現在のインドという国と完全にシンクロしている、という著者の言葉は、うなずける。

 AIと英語に堪能な膨大な人的資源が存在する。その魅力の売り込みに余念がない首相がいる。日本企業がインドに置いた拠点数は、過去10年で10倍になったという。今後もインドから目が離せない。(文春新書、880円)

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938363 0 書評 2019/12/08 05:00:00 2019/12/16 15:26:33 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191216-OYT8I50020-T.jpg?type=thumbnail

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