渡辺豪著「戦後のあだ花カストリ雑誌」

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 性をはじめ、私たちが実は知りたいネタを、これでもかと詰めこんだ薄い雑誌のことをカストリ雑誌と呼ぶ。

 戦後の闇市で出回っていたカストリ酒と同じ3合(号)で(酔い)潰れるから、そう名付けられたという。だが、約1000冊のコレクターにして、吉原遊郭跡の書店主でもある著者は、俗説を疑う。

 3号で潰れる。その裏は、取締りを逃れるための自主的な廃刊であり、常に創刊号と銘打って派手な記事を出して売上げを稼いだのでは、と。

 戦後数年間で数千もが刊行されながら、国会図書館など公共の場にはほとんど収められていない。歴史の空白地を埋めんとする熱情が本書からほとばしる。雑誌は、いかにメディアとして多くを語り、どれほどの痕跡を後の時代に残すのか。

 今ならカルロス・ゴーン被告の国外逃亡をめぐる秘話が載ったかもしれない。そんな下世話な欲望の変わらなさを痛感する。(三才ブックス、3000円)評・鈴木洋仁

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996293 0 書評 2020/01/12 05:00:00 2020/01/20 10:52:28 『裏の裏』(第一希望) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200111-OYT8I50037-T.jpg?type=thumbnail

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