鴻上尚史のもっとほがらか人生相談 鴻上尚史著

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 評・南沢奈央(女優)

 悩んだ時に鴻上さんに相談したくなってしまうのは、どうしてだろう。

 約4年前に舞台でご一緒してから、何かに悩むと、鴻上さんの顔が浮かぶ。時に厳しいことも言われて、ぐぐぐと考え込むことがある。

 さまざまな世代の多種多様なお悩みに答えていく本書でも、相談したことで、結果考えるお題が増えるような回答が多い。それは鴻上さんの相談に乗る目的が、気持ちを和らげるとか、その場だけ乗り切るとか、一時的な解決ではないからだ。

 たとえば、妊娠中に夫が浮気していたことが分かって復讐ふくしゅうばかりを考えてしまうという相談者に対して、「名案は思いつきません」と断言してから、何ページにもわたって質問を投げかけ続ける。離婚したいですか? 浮気は続いていますか? 夫との仲はどうですか? どんな復讐をしたいですか? 等々……。「悩むこと」から、心の整理につながる「考えること」へ、根気強く導いてくれる。

 最終的に動くのは自分自身。そう自覚させ、第一歩に必要な冷静さと大きな勇気をくれるのが、鴻上さんなのだ。(朝日新聞出版、1300円)

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1276088 0 書評 2020/06/14 05:00:00 2020/06/22 10:53:59 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200619-OYT8I50005-T.jpg?type=thumbnail

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