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辰巳芳子 ご飯と汁物 辰巳芳子著

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評・木内 昇(作家)

 おいしいご飯と味噌みそ汁があれば――日本食になじんだ人ならそんな台詞せりふを一度は口にしたことがあるのではないか。本書は、四季折々の食材を用いた、まさにご飯と汁物に特化したレシピ集。95歳を越えてなお料理研究家として活躍を続ける著者の、細やかな技と知識が詰まっている。

 たけのこご飯のたけのこはいちょう切りより千切りにしたほうが、ご飯とうまくからむ。かやくご飯は「加薬」の意味で、根菜から力をもらえる。菜飯や五目ずし、七草がゆなど定番の一品も、手間と工夫を惜しまぬことで鮮やかなごちそうになる。

 本書では、米や大豆の国内自給率をはじめ、食と農の関係にも言及している。その根底にあるのは、父の介護経験から「いのちのスープ」を考案した著者の、食とはすなわち命の源、との思い。巻頭に収められた、戦後食糧難時代の縁のすり減った一合ますの写真からは、米櫃こめびつの底をこそぐようにして米を集めた様子が浮かぶ。食が命をつなぐのはいつの時代も同じ。食材を見極め、持ち味をあますことなく引き出した料理は、人の心や体を豊かに育んでいくのだ。(NHK出版、2400円)

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1473685 0 書評 2020/09/13 05:00:00 2020/09/23 10:22:17 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200916-OYT8I50031-T.jpg?type=thumbnail

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