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西アフリカ内陸の近代 中尾世治著

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評・加藤聖文(歴史学者・国文学研究資料館准教授)

 世界地図を眺めると、アフリカ大陸には人工的で不自然な国境に囲まれた国々が多い。なぜだろう。本書は「ブルキナファソ」という聞き慣れない「国家」の成り立ちを、口伝と公文書を手がかりに緻密ちみつに解き明かした力作だ。

 人類は長く、国家を持たない社会(村落)のなかで生活を営んでいた。やがて村落を超えた国家に属するようになり、国家の規模が大きくなって近代化を迎えた。ただし、その流れは一様ではなく、村落がいきなり近代化にさらされるケースもあった。しかもそれは植民地化という強制力をともなっていた。ブルキナファソは、このような近代以前に成立していた小国家(王国)と国家を拒絶してきた村落が、フランスによる植民地化の結果、混合してできた人工国家だ。

 アフリカの典型的な混合国家の成立過程は、宗教、言語、教育、政治エリート、政党政治、民族主義、そしてイスラーム改革主義といった今日的課題が凝縮されている。分厚くてテーマも濃厚な本だが、アフリカが気になる人、国家の本質を考えたい知識欲旺盛な人に是非お勧めしたい。(風響社、7000円)

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1556553 0 書評 2020/10/18 05:00:00 2020/10/26 10:56:54 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201022-OYT8I50037-T.jpg?type=thumbnail

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