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資本主義の再構築 レベッカ・ヘンダーソン著

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評・瀧澤弘和(経済学者・中央大教授)

 現代資本主義が環境破壊・格差・社会の不安定化等の問題を生み出しており、何らかの変革が必要ということは誰しも認めるだろう。本書は、企業がこの変革の中心的役割を果たしうるという立場に立ち、資本主義を内側から再構築することを説く。

 この変革のために企業経営に必要とされる要点が提示される。社会貢献のためのビジネスモデルの創造、そうした価値観を共有した組織構築、短期利益のみを求める株主への依存からの脱却、同じ志を持つ者同士の協力、社会や政府への働きかけである。

 株主価値最大化から、多様なステークホルダーに配慮した経営への移行が主張される。これは、米経営者団体ビジネス・ラウンドテーブルによる一昨年の声明に正確に呼応する。潮目が変わりつつあるのかもしれない。

 経済のなかで企業ほど多様な利害関係者と接点を持つ存在はない。ならば資本主義を内在的に変革するのに企業の役割が大きいと考えるのは自然だ。各章に詳述される具体例には励まされる。日本の経営者にも手にとってもらいたい一冊だ。高遠裕子訳。(日本経済新聞出版、2200円)

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1759670 0 書評 2021/01/10 05:00:00 2021/01/18 10:49:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210118-OYT8I50001-T.jpg?type=thumbnail

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