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『味の台湾』焦桐(ジアオトン)著(みすず書房) 3300円

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評・橋本倫史(ノンフィクションライター)

 台湾の味とは何か?

 その問いにとりつかれるように、詩人である著者は、飲食にまつわる散文を書き継いできた。その総集編とも呼ぶべき『味道福爾摩莎』に収録された160 ぺん のうち、60篇を選んで翻訳したのが『味の台湾』だ。

 沏仔麺、白斬鶏、鹹湯円、猪血湯、紅蟳米糕、爆肉、牛舌餅、排骨湯――エッセイの表題となる料理の名前を眺めていると、台湾を旅した日を思い出す。ガイドブック片手に、メニューを読み解き注文するだけでは、台湾を味わい尽くした気にはなれなかった。

 本書には台湾の食文化の成り立ちや調理法、料理の地域性が つづ られており、台湾の歴史が垣間見える。抑制のきいた文章に、個人的な記憶が隠し味のように添えられ、滋味深い。料理と共にある記憶を平らげているようで、初めて台湾の食を味わえた心地がした。

 この本さえあれば、台湾で料理を食べずとも――と言いたいところだが、読めば読むほど、本書を手に台湾を巡りたくなる。著者の言葉を借りれば、「朝食を一度食べるだけではこの朝食天国に申し訳が立たない」だろう。川浩二訳。

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2565456 0 書評 2021/12/03 05:20:00 2021/12/02 16:39:42 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211129-OYT8I50039-T.jpg?type=thumbnail

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