『デザインマネジメント論のビジョン』佐藤典司、八重樫文監修・著、後藤智、安藤拓生著(新曜社) 2640円

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評・西成活裕(数理物理学者・東京大教授)

 「デザイン」という言葉は、今や単に「色や形を考える」という 範疇はんちゅう を超え、製品に新たな意味を与え、組織や社会を新たな方向に導くといった行為をも指すようになった。その際のデザイナーの考え方は、エンジニアのそれとどう違うのだろうか。近年、デザイナーの方法論を分析し、それをビジネスに応用してイノベーションを生み出そうとするデザインマネジメントの取り組みが進んでいる。本書はその最新の研究成果をまとめたもので、様々な事例や革新的なモノを生み出すための組織作りのヒントなども記されている。

『リスクを考える』吉川肇子著(ちくま新書) 946円

 デザイナーは、常に変化する対象を手を動かして試行錯誤しながら把握し、その複雑さを肌で学びとることで問題の解決方法を考えていく。それは属人的な活動だが多様性につながるため、単一化しがちな組織にとってはよい刺激になるだろう。また、不確実で将来の予想が難しい世の中を生きる我々にも、このデザインの考え方はとても参考になる。著者らは誰でもデザイナーになれると説き、本書の実践を強く勧めている。読後は自分でも何か動いてみたくなる一冊である。

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2968193 0 書評 2022/05/06 05:20:00 2022/05/06 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/05/20220502-OYT8I50023-T.jpg?type=thumbnail

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