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「ある視点部門」
公式サイトによると、「テーマと美学が独創的な作品に焦点を当てる」「強力な存在感を持つ作品」を選ぶとありますが、事実上は「第二のコンペティション部門」です。いかにも、「カンヌらしさ」が出る部門と言えるでしょう。新しい才能の受け皿になることも多く、ここでぐんと知名度をあげる監督たちの作品も多いのですが、コンペティション部門で主要な賞をとった名匠たちの作品が入ることもあります。
「シネフォンダシオン(学生映画部門)」
文字通り、映画を学ぶ人たちが作った映画を対象に選出する部門です。ここでカンヌを初めて体験した若手監督が、ほかの部門で大きく飛躍するケースもあります。
厳しすぎるルールと観客…ドレスコードと途中退席の恐怖

世界最高峰の映画祭だけに、メイン会場・リュミエール大劇場での公式上映への来場者に課せられるルールもとっても厳しいのが特徴です。
特に夜の上映会の来場者は、出品者・取材者も含めて、厳しいドレスコードを求められます。男性はタキシード、女性はイブニングドレスや着物などのフォーマルを着用しなくてはなりません。ですが、ここにもちょっぴり変化が。2015年のカンヌ国際映画祭では、底が平らな靴を履いた女性が「靴を履き替えるように」と命じられました。それに激怒した俳優たちがレッドカーペットの上でハイヒールを脱ぎ捨てたことが大きなニュースになりました。この批判をかわしたい運営側は、「靴について規定はない」として任意としました。
観客の厳しさも「世界最高峰」といわれる所以の一つ。ニュースではよく「日本人監督の作品がスタンディングオベーション」と報じられますが、実はこの「逆」のことも起きます。「面白くない!」「時間がもったいない」と思われれば、途中退席も当たり前。中にはブーイングされることもあるといいます。せっかく招待されても制作陣にかかるプレッシャーは相当なもののようです。
それでも全映画人憧れの舞台でありつづける「カンヌ」。最終日へ向け、今年はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。パルムドール発表は28日です。