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    文化庁から「日本遺産」に認定された全国各地の文化財・伝統芸能をご紹介します。
    中国・四国

    地蔵信仰が育んだ日本最大の大山牛馬市【鳥取】

     【概要】 大山 ( だいせん ) の山頂に現れた万物を救う地蔵菩薩への信仰は、平安時代末以降、牛馬のご加護を願う人々を大山寺に集めた。江戸時代には、大山寺に庇護され信仰に裏打ちされた全国唯一の「大山牛馬市」が隆盛を極め、明治時代には日本最大の牛馬市へと発展した。西国諸国からの参詣者や牛馬の往来で賑わった大山道沿いには、今も往時を偲ぶ石畳道や宿場の町並み、所子に代表される農村景観、「大山おこわ」など独特の食文化、大山の水にまつわる「もひとり神事」などの行事、風習が残されている。ここには、人々が日々「大山さんのおかげ」と感謝の念を捧げながら大山を仰ぎ見る暮らしが息づいている。
    <2016年4月認定。以下は、認定申請書類から引用>

    日本最古の「神 ( いま ) す山」に生まれた「地蔵信仰」

    • 大山寺本堂
      大山寺本堂

     大山は、『出雲国風土記』の国引き神話に「伯耆国(ほうきのくに)なる火神岳(ひのかみのたけ)」として登場する、文献にみえる日本最古の神山です。山頂からの雄大な眺めは、大山の裾野に伸びる弓ヶ浜半島を引き綱にして能登から土地を引き寄せ、その綱を繋ぎとめた杭が大山だといういにしえの神話の世界をほうふつさせます。

     中腹の大山寺(たいせんじ)に祀られる地蔵菩薩(じぞうぼさつ)は、山頂の池から現れたとされ、水を恵み、現世の苦しみから万物を救うと信じられた仏さまです。このため、人々は延命をもたらす「利生水(りしょうすい)」と地蔵菩薩のご加護を求めて参詣し、五穀豊穣も祈願しました。このように地蔵菩薩と水とが密接に結びついた大山独特の地蔵信仰が、鎌倉時代以降、「大山信仰」として伯耆のほか山陰、山陽諸国にまで信仰圏を広げて行きました。

    2017年03月31日 07時10分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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