ゴールデンカムイ展 杉元、アシㇼパ、鶴見…みんな本当に生きて「いた」

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迫真の描写支えた本物たち

アシㇼパのマキリ(製作・貝澤貢男さん)=野田サトル蔵
アシㇼパのマキリ(製作・貝澤貢男さん)=野田サトル蔵
マタンプシ(鉢巻き)=野田サトル蔵
マタンプシ(鉢巻き)=野田サトル蔵

 杉元やアシㇼパ、鶴見中尉やアイヌの男女たちは、みな本当に生きていたんだ……。会場を巡って、まず思ったのはそのことだ。

読者を真正面から受け止め、納得してもらえると信じて描いたラスト――『ゴールデンカムイ』完結、作者が語る制作秘話<後編>

 何しろ目の前に“証拠”がある。杉元のトレードマークの軍帽。アシㇼパのマタンプシ(鉢巻き)。死神のような鶴見によく似合う「 肋骨(ろっこつ) 服」と呼ばれる軍服。アイヌたちが持っていた美しい彫刻入りマキリ(小刀)の数々。作中に登場したもののモデルになったものや、それに近い資料がずらりと並ぶ。

 これらの多くは、野田さんが作画資料として集めた膨大なコレクションの一部。アイヌからも高い評価を得た『ゴールデンカムイ』の描写のウソのなさは、こうした参考資料と綿密な取材によって支えられた。

アイヌの文化 ともに守る

鶴見中尉(中央)と第七師団の精鋭たち。不気味に人の心を操る鶴見はもう一人の主役だった(2017年「週刊ヤングジャンプ」47号掲載)
鶴見中尉(中央)と第七師団の精鋭たち。不気味に人の心を操る鶴見はもう一人の主役だった(2017年「週刊ヤングジャンプ」47号掲載)

 〈私達の文化が消えないように新しいアイヌに伝えていく〉ことが自分の役目だと、アシㇼパは最終回で力強く語った。

 「僕がこの作品に携わることでひしひしと感じたのは、アイヌ文化を守るために協力した和人も多かったことです。『アイヌ神謡集』は、言語学者の金田一京助さんとアイヌの知里幸恵さんが協力して編集したものです。アイヌ学もアイヌと和人学者が力を合わせて発展させた。博物館などでのアイヌ民具の保存・伝承もそうです。そのことを最後に伝えたかった」

 やはり、杉元やアシㇼパたちは本当に「いた」。万物に宿るカムイのように、その命は現代へつながっている。会場でそれを体験してほしい。

『ゴールデンカムイ』  明治末期の北海道・樺太を舞台に、アイヌの隠し金塊を巡り、日露戦争の帰還兵・杉元佐一とアイヌ少女アシㇼパ、元新撰組の土方歳三ら、第七師団の鶴見篤四郎中尉らの3勢力が争奪戦を繰り広げる。単行本は既刊29巻、累計発行部数1900万部超(4月時点)。2019年の英ロンドン・大英博物館「The Citi exhibition マンガ」展のポスタービジュアルにもなった。

◆ゴールデンカムイ展

会期:2022年6月26日(日)まで。会期中無休
開催時間:午前11時から午後8時(最終入館は閉館30分前まで)
会場:東京ドームシティ・ギャラリーアーモ(東京都文京区)
チケット:一般・大学生1800円、中学・高校生1500円、小学生1000円
◎土・日・祝日は日時指定制。チケット購入方法など詳細は公式サイトで。公式ツイッターもあります。
問い合わせ:東京ドームシティわくわくダイヤル(電03・5800・9999)
主催:ゴールデンカムイ展東京実行委員会
原作:野田サトル『ゴールデンカムイ』
企画協力:週刊ヤングジャンプ編集部
協賛:共同印刷、イープラス
展覧会公式サイト: https://goldenkamuy-ex.com/

 野田サトルさんへの特別インタビュー詳細を後日、読売新聞オンライン(YOL)で配信します。作品完結への思い、初めて明かされる秘話も満載!

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3003650 0 サブカル 2022/05/16 15:00:00 2022/05/17 12:55:40 2022/05/17 12:55:40 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/05/20220513-OYT1I50125-T.jpg?type=thumbnail

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