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パワー全開! ささきいさおさん60周年ライブ

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 「宇宙戦艦ヤマト」主題歌でおなじみのアニソン歌手、ささきいさおさんのデビュー60周年記念ライブに行ってきた。コロナ禍でのライブとあって、体温チェックやアルコール消毒などの感染予防が徹底され、もちろん客は(ステージ上のバンドやコーラスも歌ったり吹いたりする時以外は)マスク着用のうえ、応援は拍手のみ、の厳戒態勢だったが、久しぶりの生の音に酔いしれた。

いさおさんの60周年ライブ 写真はいずれも「バースデーソング」提供
いさおさんの60周年ライブ 写真はいずれも「バースデーソング」提供

 オープニングは、もちろんヤマト主題歌だ。管楽器の演奏にのっていさおさんが歌うヤマトに、いきなり涙腺崩壊である。滅亡寸前となった地球を救うための放射能除去装置を求めて、宇宙に旅立ったヤマトの物語が、現在の世界の困難な状況に重なって、激しく心揺さぶられた。続いて披露された「銀河鉄道999」の主題歌なども、今聴くと、アニメを見ていた当時とは全く違う印象で、情緒あふれるいさおさんの声が、1年強のコロナ対応で疲れた心にしみてくる。一方、「UFOロボ グレンダイザー」などのロボットソングは、そんな下向きの気持ちを鼓舞し、前を向けと励ましてくれるように力強い。

熱唱するいさおさん
熱唱するいさおさん

 アニソン以外にも、「和製プレスリー」としてデビューしたいさおさんは、当時のナンバーや、フランク永井さんの「おまえに」や、同作を作曲した吉田正氏の作曲家生活50周年記念曲である「雪の慕情」など、60年の歌手人生で歌ってきた幅広いジャンルの歌を披露した。すごいと思うのは、昔のヒット曲を並べただけのライブではなかったということだ。今年のスーパー戦隊シリーズ「機界戦隊ゼンカイジャー」の挿入歌「全界合体!ジュラガオーン」を、ゲストとして駆けつけた堀江美都子さんとのデュエットで熱唱してくれたのだ。歌手生活60周年にして、現役バリバリなのである。

 さらにびっくりしたのは、いさおさんが「僕も79歳になりまして」と笑顔でさらっと言ったことだ。この日のライブではアンコールを含め、24曲も歌ったのだ。声の(つや)、迫力、リズムに合わせた身体の動き、どれをとってもあと1年で80歳になる人とは思えぬパワーである。そんないさおさんの、昔と変わらぬ歌声を、今は大人になった私たちが同じ空間で楽しむことのできる幸福を噛みしめた。

ファンの拍手にこたえるいさおさん
ファンの拍手にこたえるいさおさん

 ライブ終盤、「超人機メタルダー」の主題歌「君の青春は輝いているか」の「負けたと思うまで人間は負けない」という歌詞に、再び涙腺が決壊した。まさに今、聴きたかった歌、聞きたかった言葉である。歌ういさおさんの姿を見ながら、思った。聴かせてもらった歌に恥じないように生きていこう、と。そして、どんなに世界が困難な状態でも前を向いて頑張るのが私たちがヒーローソングに教わってきたことだ、と。

 感染予防のため、お祝いのスタンド花も、派手な声援もないライブであった。しかし、いさおさんが放った歌の(きら)めきは、間違いなく会場の、そして配信で参加したお客さんの心を照らした。そんな奇跡の一夜であった。

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2100427 0 日本特撮党 党首の活動報告 2021/06/04 16:00:00 2021/06/04 14:03:17 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210603-OYT8I50028-T.jpg?type=thumbnail

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