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藤岡弘、・佐々木剛・宮内洋 仮面ライダー3人集結!

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50周年で実現、奇跡のステージに感激

 丸の内 TOEI の舞台上には、確かに本郷猛、一文字隼人、風見志郎がいた。見たかった3人ライダーの姿である。50年の時を経ての奇跡のステージに立ち会い、感激と緊張とでずっと雲の上を歩いているような心持ちだった。

 7月19日夜に開催された東映ビデオによる仮面ライダー生誕50周年記念「KAMEN RIDER FILM ARCHIVE SPECIAL NIGHT レジェンドライダースペシャルトーク舞台挨拶&上映会」で、司会の大役を仰せつかった。出演者は、仮面ライダー1号、本郷猛役の藤岡弘、さん、仮面ライダー2号、一文字隼人役の佐々木剛さん、仮面ライダーV3、風見志郎役の宮内洋さん。幼い頃から憧れ抜いてきたヒーロー、いわば神様のようなお三方である。インタビューをさせていただいたり、自分のイベントにお越しいただいたりしたことはあるものの、一人いらっしゃるだけでも緊張して背筋が伸びるのに、お三方を前にして自分が平常心でいられるのだろうか。さらに、お三方の個性が、トークの中でどう絡み合うかの予想がつかず、数日前からドキドキであった。

 張り詰めた気持ちでステージに立ち、お三方を呼び込む。呼び慣れた名前が突然出てこなくなったらどうしよう、なんて不安まで心をよぎる。しかし、主題歌に乗って登場した皆さんの笑顔を見た瞬間、そんな緊張もするっとほどけた。そこには、少女の頃に憧れた強く優しい仮面ライダーたちがいたのである。新型コロナ感染対策で声を出せない客席から送られる拍手にも助けられ、素直な気持ちでトークに入っていくことが出来た。

笑顔で語り合うダブルライダー
笑顔で語り合うダブルライダー

 15分と短い時間ながら、アクションのことや仮面ライダーブームのことなど、色々なお話が聞けたし、宮内さんの「(爆発が)大好きです!」の名言も飛び出した。不慮のバイク事故に伴う藤岡さんのけがで、急遽2号ライダーとしての出演が決まった経緯を話した佐々木さんが「今、居酒屋(板橋区の『バッタもん』)をやっているが、店を支えてくれるのは99・9%仮面ライダーファン。藤岡くんがけがをしたことを喜ぶわけじゃないけれど、怪我をしてくれなければお鉢が回ってこなかった。よくぞけがをしてくれた、ありがとう」と冗談を交えて語り、それに対して藤岡さんが「逆ですよ。私が生死の境をさまよう中、養成所で一緒に学んだ彼が藤岡のためならやろうと決意してくれたことに今でも感謝している」と返すくだりなど、50年後のダブルライダーを見ているようで熱いものがこみ上げてきた。

爆破が大好きです!と語る宮内さん
爆破が大好きです!と語る宮内さん

 一方、宮内さんが「藤岡先輩、佐々木先輩が(ライダーブームに)火を付けてくれて、それに乗ってV3が登場できた。NHK でも変身という言葉が使われるようなブームを生み出した」と両先輩に感謝すれば、藤岡さんが「我々のあとを継いでV3の宮内くんがあれだけの爆発の中で頑張ってくれた。今よくここで存在していると思います」と後輩をたたえるという、ダブルライダーとV3の関係性を感じさせる感涙もののやり取りもあった。藤岡さんが感極まったように口にした「50年前の1号2号V3が健在で、今ここにいること自体が奇跡」という言葉こそが、このイベントの意味を言い表していたと言えるだろう。奇跡はさらに続き、お三方には50年の思いを込めた変身ポーズまでご披露いただいた。「ピキーン」という効果音まで入った変身に、万雷の拍手が送られ、場内では涙を流す人の姿も見られた。

 イベントの詳細は11月10日に発売される「仮面ライダー THE MOVIE 4K リマスターBOX」に映像特典として収録されるので、ぜひそちらをご覧いただきたい。収録されている4Kの技術でよみがえった仮面ライダーの映画たちは、本当にベールを一枚はぎ取ったように美しく鮮明で、当時の撮影スタッフの息づかいまでが感じられる。映し出されるむき出しの赤土と昭和の青い空には、「明日が今日よりいい日になる」と信じられた、よき時代の空気までが投影されているようである。

 最後のご挨拶はそれぞれ感動的だった。

 宮内さん「50年前に仮面ライダーの放送がスタートして、我々3人がレジェンドとよばれるようになりました。今のライダーが50年後にレジェンドとよばれ、それが続いていきますように。仮面ライダーは永遠に不滅です! 」

 佐々木さん「コロナ禍で暑い中、50周年のイベントに集まってくださった皆様、本当にありがとうございます。また、55周年の時にもお待ちしております」

 藤岡さん「生みの親の石ノ森章太郎先生をはじめ、多くのスタッフや俳優の皆さん、(アクション担当の)大野剣友会の皆さんの力で50周年を迎えることができた。愛と正義を伝えてきた仮面ライダーを、皆さんのこれからの活力としてほしい。勇気をふるって色々なものを乗り越えていってほしい。仮面ライダーは子供たちに影響を与え、そして支える、日本が誇るヒーロー。これからも続いていくことを祈っています」

 仮面ライダーは、もちろん架空の物語の中のヒーローである。でも、50年の時を経て、私たちの心の中で息づく「リアル」なヒーローともなっている。時に励まし、時に叱り、時に道を示してくれる心の中の仮面ライダーという存在。そんな仮面ライダーが50年たった令和の時代にも「本当にいる」と思わせてくれるイベントであった。これからも仮面ライダーとともに、仮面ライダーに恥じない人生を歩んでいきたいと誓った夜だった。

 ※「石ノ森章太郎」の「ノ」は小さい「ノ」

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2224700 0 日本特撮党 党首の活動報告 2021/07/21 16:00:00 2021/07/21 16:00:00 2021/07/21 16:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210721-OYT8I50016-T.jpg?type=thumbnail

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