「紡ぐプロジェクト」の公式サイトはこちら
「京の国宝-守り伝える日本のたから-」展の報道発表会であいさつする宮田亮平文化庁長官(左)(22日午後、東京都千代田区で)=米山要撮影
国宝 紙本著色法然上人絵伝のうち 巻第九(部分) 鎌倉時代 知恩院蔵 22日に報道発表された特別展「京の国宝―守り伝える日本のたから―」(京都市京セラ美術館で、4月28日から6月21日まで)。古代より文化の中心地だった京都を舞台に、日本美の粋を集めた豪華な展覧会となる。
本展は、同美術館の改修・再オープン記念展となる。王朝文化や仏教美術が花開いた平安~鎌倉時代の名品を中心に披露する。
「日本博」と「紡ぐプロジェクト」は、国内外に日本美術の良さを発信する狙いがある。この日の報道発表会に出席した、老川祥一・読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆代理は、「五輪憲章は、スポーツと文化の融合を掲げる。この機会に、日本の文化財に対する様々な努力、関心の高さを広くお知らせしたい」と述べた。
出品作品のほとんどが国宝だ。国宝「紙本著色法然上人絵伝」(京都・知恩院蔵)は、浄土宗の開祖の行状を描いた名品。平安時代の藤原道長の日記、国宝「御堂関白記」(京都・陽明文庫蔵)は、世界最古の自筆日記で、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」に登録された。鎌倉時代の仏師・湛慶が制作指揮した群像とされる国宝「木造二十八部衆立像」の1体「婆藪仙人」(京都・妙法院蔵)は迫真の造形だ。
また、山城(京都)を代表する刀工が作った国宝「太刀 銘久国」(文化庁蔵)なども注目される。