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    返礼はアマゾンギフト券、思わぬ金額集まり批判

    • 小山町役場4階の会議室では、職員がふるさと納税の事務処理に追われている
      小山町役場4階の会議室では、職員がふるさと納税の事務処理に追われている

     静岡県小山町が昨年4月から12月末までに、248億8000万円のふるさと納税を集めた。前年度(27億3000万円)の約9倍で、町予算の2倍に相当する額だ。町は自主財源の確保を目的にふるさと納税に力を入れてきたが、思わぬ金額が集まり総務相から批判される事態となった。

     寄付件数は12月だけで18万件超と、前年度(約8万5000件)の2倍以上に急増した。町役場4階の会議室では、職員が自動開封機で封筒を開けて書類に目を通すなど、事務処理に追われている。

     町は昨年11月、ネット通販「アマゾン」のギフト券を返礼品として用意。返礼割合が4割になることから人気となり、12月26日までに180億円が集まった。27日に年明け以降のふるさと納税の受け入れを中止すると発表したところ、年末までの5日間で70億円近くが集まった。

     町は2015年度、産業活性化を目的にふるさと納税の受け付けをスタートした。返礼割合は最大4割で、町内に工場があるアイスクリームや飲食チェーンの商品券が人気で、県内トップクラスの寄付を集めてきた。

     町は寄付金を、新東名高速道路開通を見据えて工業団地に進出する企業への補助金に充てたほか、文化財保護などに使った。東京五輪・パラリンピックでは富士スピードウェイが自転車競技の会場になり、準備費用への懸念があるとして、アマゾンのギフト券により多くの寄付金を集めようとしたという。

     一方、町はこれまでも、総務省から節度ある対応を求められてきた。町シティプロモーション推進課は「集まった金額は想像を超えた。早急に返礼品や返礼割合の見直しを進める」としている。

     町の18年度の一般会計当初予算は124億円。

    2市町も返礼3割超 

     総務省は12月27日、返礼割合が3割を超え、地場産品以外を返礼品としている自治体を公表。県内では小山町に加え、下田市と南伊豆町も入っていた。

     下田、南伊豆の2市町は、返礼品を紹介するポータルサイトを通じて、アマゾンで使えるポイントを還元していた。下田市の担当者は「宣伝のつもりでポータルサイトのキャンペーンに参加した。国が事前に基準を示してくれれば参加しなかった」と戸惑う。

     南伊豆町の担当者は「国の方針に従い返礼割合を3割に下げたら、寄付額が減った。一時的なてこ入れのつもりで期間限定の企画に参加しただけで、悪気はない」と話している。

    2019年01月12日 08時15分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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