長崎、春にも上場企業ゼロ…地方経済低迷の恐れ

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 長崎県に本社機能を置く上場企業が、今春にも47都道府県で唯一、ゼロになる見通しとなった。東京証券取引所1部と福岡証券取引所に上場する十八銀行(長崎市)が、ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市)と経営統合して上場廃止となる一方、新たに上場する企業がない見込みとなったためだ。上場企業が数社にとどまる県は多く、地域を代表する存在が少なくなれば地方経済が一段と低迷する可能性もある。

 東証によると、東京、札幌、名古屋、福岡の計4か所の証券取引所に上場する企業は、昨年12月末時点で3760社。このうち1985社が東京都に本社を置く。大阪府が423社、愛知県が218社で続く。一方、長崎県が1社のほか、秋田、島根県が各3社、奈良、鳥取、宮崎県が各4社で、地方の少なさが際立つ。

 長崎県でゼロとなるのは、近年の地方銀行の再編や造船業の低迷が背景にある。2000年代には親和銀行や九州銀行が再編を経て上場廃止となったほか、佐世保重工業は14年に名村造船所(大阪市)の完全子会社になった。「造船に続く産業が育っていない」(長崎県の商工関係者)との指摘もある。

 長崎ちゃんぽん店を運営するリンガーハットや、持ち帰り弁当店「ほっともっと」を展開するプレナスはいずれも長崎県で創業したが、リンガーハットは東京都、プレナスは福岡市に本社を置く。取引先との商談などに便利なため大都市に本社を移すケースは多い。

 上場企業が本社を置くことは税収増につながり、雇用を生むなど地元経済にとってメリットが大きい。東証は地方企業の新規上場を促すためにセミナーを開くなど力を入れているが、上場に伴うコストや四半期ごとの決算開示などの負担も生じるため、容易ではない。第一生命経済研究所の藤代宏一・主任エコノミストは「上場企業が減れば、その地域に優秀な人材が集まりにくくなる可能性がある」と指摘している。

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19718 0 経済 2019/01/14 17:25:00 2019/01/21 12:17:52 2019/01/21 12:17:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190114-OYT1I50019-T.jpg?type=thumbnail

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