関空滑走路、1mかさ上げ…高波の流入を抑制

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昨年9月に浸水被害を受けた関西空港の滑走路(読売ヘリから)。大規模なかさ上げ工事を行う見通しとなった
昨年9月に浸水被害を受けた関西空港の滑走路(読売ヘリから)。大規模なかさ上げ工事を行う見通しとなった

 昨秋の台風21号で浸水被害を受けた関西空港1期島の滑走路について、国土交通省はかさ上げ工事を行う方針を固めた。高波の流入を抑えるため行う護岸の上積みに伴うもので、全長3500メートル、幅60メートルの滑走路をアスファルトで1メートル程度厚くする大規模工事となる。離着陸に支障が出ないよう区域を分け、約10センチずつ舗装を重ねる特殊工法を導入する。完成まで少なくとも3年程度かかる見通しだ。

 国交省は、空港を運営する関西エアポートと協議を始めており、2019年度にも工事に着手する。

 関係者によると、かさ上げを行うのは、浸水被害のあった1期島の滑走路や誘導路。滑走路は現在、海面からの高さが約3メートルで、1メートル程度高くなる見通しだ。航空機の運航を妨げないよう、工事は主に夜間に行うほか、傷みにくいアスファルトを使って徐々に厚みを増していく工法を採用する。まず護岸を上積みしてから滑走路などをかさ上げし、その後、再び護岸を上積みする方針だ。

 関空は、海外では例が少ない人工島上に設置されている。1994年の開港後も地盤沈下が進み、2007年から08年にかけ、数回に分けて舗装し約20センチ滑走路などをかさ上げしたが、1メートル厚くする大規模工事は初めてとなる。

 1期島は1年に約6センチ沈下しているため、以前から護岸を上積みするべきだと指摘されてきた。だが、護岸は航空機が安全に離着陸できるように滑走路からの高さに制限があり、上積みするには、同時に滑走路などをかさ上げする必要がある。かさ上げだけで数十億円の費用が見込まれ、これまで対応してこなかった。

 昨秋の台風で過去最大の高さ5メートル超の高波が発生し、浸水により1期島で約10日間運航が停止したことで、国交省は、護岸の上積みに加えて、かさ上げをする抜本的な取り組みが必要と判断した。

 関空の災害対策の事業費は540億円とされてきたが、滑走路のかさ上げに伴い、事業費が大幅に上振れする可能性がある。

 台風21号で関空が浸水したことを受けて設置された国交省の検討委員会は、浸水対策に護岸の積み増しなどが必要と指摘していた。今後、高波による浸水の可能性がある他の海上空港にも、こうした工法が活用される可能性もありそうだ。

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415077 0 経済 2019/01/31 07:55:00 2019/01/31 20:14:19 2019/01/31 20:14:19 大規模なかさ上げ工事を行う見通しとなった関西空港の滑走路 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190131-OYT1I50001-T.jpg?type=thumbnail

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