[2019春闘]低調ベア 景気に冷や水

[読者会員限定]
無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 

政策依存 高まる恐れ

 2019年春闘は、賃金を底上げするベースアップ(ベア)で前年実績を下回る回答が相次ぎ、10月に消費税率10%への引き上げが控える中、景気の足かせになる可能性がある。家計の財布のひもが固くなり、政府の経済対策への依存が一層、高まりかねない。

 今年の春闘でのベアについて、第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「景気の先行き不透明感の強まりから大幅な賃上げには至らず、伸びは18年をやや下回るだろう」と見通す。前年割れの回答が相次いで公表されることで、消費マインドが一段と悪化する可能性がある。

 実際、現状でも個人消費は力強さを欠く。手取り収入のうち、どれだけ消費に回したかを示す「平均消費性向」は14年に75・3%まで高まった後、15年から4年連続で減少し、18年は69・3%まで低下した。十分な社会保障が受けられないとの将来不安から、家計の節約志向は根強い。

 一方、政府は消費増税に備え、キャッシュレス決済でのポイント還元など、2・3兆円規模の経済対策を講じ、景気への影響を抑え込む考えだ。このまま、民間企業の賃上げが低迷すれば、政府の消費喚起策に頼る構図がより鮮明になり、自律的な景気拡大への道筋は遠のく。

 みずほ総合研究所の服部直樹主任エコノミストは「所得が十分に上がらないまま相次ぐ値上げで(家計の)体感物価が上がり続けると、増税後に個人消費が下押しされるリスクが更に強まる」と指摘している。

 

NTT6社 ベア2000円決着

 NTTドコモや東日本、西日本などNTTグループ主要6社は13日、2019年春闘で、正社員のベースアップ(ベア)にあたる賃金改善を月額2000円とすることで決着した。賃金改善は6年連続で、前年の1800円を上回った。一時金などを含めた年収ベースでは、前年並みの3%程度の賃上げとなる。

 60歳の定年後も働き続ける社員に対し、平均で月額1350円の引き上げを実施する。このほかの非正規については、各社がそれぞれ手当を引き上げることなどを決めた。このうち、ドコモは雇用契約を更新する際の昇給金額を増やす。

 NTT労働組合は19年春闘で、正社員については月額ベースで2%の改善を、非正規については一時金や各種手当なども含めた年収ベースで2%の改善を要求した。NTT労組の平田雅則事務局長は「会社側の回答は非正規の賃金の一定の底上げにつながる」としている。

488168 1 経済 2019/03/14 05:00:00 2019/03/14 05:00:00 2019/03/14 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190314-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ