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多摩モノレール延伸に都が着手へ、7駅設置計画…さらに2方向への延伸構想

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 東京都は、都西部の多摩地域を走る「多摩モノレール」の延伸事業に着手する。延伸区間は約7キロにおよび、おおむね12年後の開業を目指す。総事業費は約800億円規模に上る見通しで、都は新年度当初予算案に調査費などとして約1億円を計上する方針だ。23区と比べて交通網の整備が遅れていた多摩地域の発展につながる取り組みとなる。

都が延伸する方針を決めた多摩モノレール(立川市で、2018年撮影)

 多摩モノレールは、都や沿線自治体などが出資する第3セクターが運営。1998年から2000年にかけて多摩センター(東京都多摩市)―上北台(同東大和市)間(約16キロ)の全線が開業した。沿線の計19駅には複数の大学や多摩動物公園もあり、多摩地域を南北に結ぶ基幹交通網の一つとなっている。18年度の平均乗車人員は1日当たり約14万4000人で、開業以来、最多となった。

 関係者によると、延伸が計画されているのは、上北台駅から、東京都八王子市と群馬県高崎市を結ぶJR八高線の駅がある箱根ヶ崎(同瑞穂町)間。都はすでに延伸区間沿いの新青梅街道の道路拡幅工事を進めている。

 7駅ほどを新たに設ける計画もあり、開通後はJR立川駅や私鉄の小田急・京王の多摩センター駅など主要駅への利便性向上とともに、新駅周辺のにぎわい創出などが期待されている。

 人口や経済資本の集中が進む区部に対し、住民の高齢化も進む多摩地域との格差の解消は大きな課題の一つとなっている。東京都武蔵村山、東大和両市と瑞穂町の沿線3市町が早期の延伸実現を都に求めていたことから、「多摩格差ゼロ」の実現を掲げる小池都政下で検討が進められていた。

 今回の延伸区間は、国の交通政策審議会が16年、多摩センター―町田間とともに「事業化に向けて具体的な調整を進めるべきだ」とする答申をまとめている。都はこれを受け、東京メトロ有楽町線の延伸事業などとともに、両区間を優先的に整備していく6路線として位置づけていた。このほか、多摩センター―八王子間の将来的な延伸構想も浮上している。

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