米国は気候変動で対立、対欧州デジタル課税火種…ダボス会議閉幕

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 世界経済フォーラム(WEF)の年次総会・ダボス会議が24日、4日間の日程を終えて閉幕した。主要テーマの気候変動問題では、2年ぶりに参加した米国のトランプ大統領が、各国要人や環境活動家との意見の違いを鮮明にした。巨大IT企業に対するデジタル課税を巡っては、米国と欧州の対立の火種がくすぶり続けた。(スイス東部ダボスで 池田晋一、杉野謙太郎)

 「今は悲観的になる時ではない。我々は終末論を受け入れない」。会議初日の21日に演説したトランプ氏は、自国経済の好調さをアピールしたうえで、環境活動家らを念頭に「米国の経済を破壊することは許さない」と主張した。

 トランプ氏と対立したのは、17歳の環境活動家グレタ・トゥンベリさんだ。環境問題の討論会で「気候変動の取り組みは全く不十分で、失敗している」と強調。ムニューシン米財務長官が「大学で経済学を勉強してから(ダボス会議に)戻ってきてほしい」と記者会見で当てこすったのに対し、ツイッターで「(気候問題は)経済学の学位がなくてもわかる話だ」と反論した。

 ただ、今年のダボス会議では、「環境問題が話題のほとんどを占めた」(参加者)のも事実だ。WEFが開幕前に公表した「グローバルリスク報告書」では、今後10年に起こりうる地球規模のリスクの上位5位が、全て環境に関わるものになると予想している。

 米国に対して共闘する動きもあった。

 22日に記者会見したフランスのルメール経済財務相は、米国が反発するデジタル課税の導入に対し、「欧州は団結して立ち向かう」と語った。会期中、フランスが昨年導入したデジタル課税の徴収を2020年末まで停止することと引き換えに、米国は仏産ワインなどへの制裁関税を発動しないことで合意した。

 ルメール氏は「英国やイタリアなどと認識を共有できたのが、米国との交渉で重要だった」と話した。今月末に欧州連合(EU)からの離脱を控える英国のジャビド財務相も、ムニューシン氏との討論会でデジタル課税の導入を表明し、欧州と歩調を合わせた。

 日本勢にとっては、会議での存在感の発揮が課題となった。大手行や商社など多くの企業トップが参加したものの、海外メディアで発言が取り上げられることは少なかった。

 討論会にも参加したサントリーホールディングスの新浪剛史社長は「気候変動に対するプレゼンスをつくるのが、日本の課題だ」と指摘した。

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1019740 0 経済 2020/01/25 21:48:00 2020/01/25 22:39:10 2020/01/25 22:39:10 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200125-OYT1I50066-T.jpg?type=thumbnail

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