読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

アビガン原料、糸魚川の工場で3年ぶり生産再開へ…政府の要請受け

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 東京都中央区に本社を置く化学メーカー「デンカ」が新潟県糸魚川市の青海工場で5月から、新型コロナウイルスの治療効果が期待されるアビガンの原料となる有機化合物「マロン酸ジエチル」を生産する。アビガンの増産に向けて、政府の要請を受けた同社は「社会的責務として、迅速に生産体制を構築したい」としている。

アビガンの原料となる「マロン酸ジエチル」の生産を再開するデンカ青海工場(糸魚川市で)
アビガンの原料となる「マロン酸ジエチル」の生産を再開するデンカ青海工場(糸魚川市で)

 同社によると、マロン酸ジエチルの国内唯一のメーカーで、青海工場では1983年から2017年4月まで生産していたが、海外品との価格競争激化を受けて中止していた。

 現在、青海工場は従業員数約1300人で、地元の黒姫山から採取される石灰石を使ったセメント、窒素肥料の原料になるカーバイド、合成ゴムなどを生産して年間売上高は約830億円となっている。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、国はアビガンを生産する「富士フイルム富山化学」(東京都中央区)に増産を求めるとともに、原料の調達を含めた国内での一貫生産体制構築を目指し、デンカにはマロン酸ジエチルの生産再開を働きかけた。デンカの関連会社でマロン酸ジエチルの原料となるモノクロル酢酸の生産を続けていることも、大きな要因となった。

 デンカによると、青海工場の生産施設は以前とほぼ同じ状態で残っているといい、同社コーポレートコミュニケーション部の福岡智部長は「新型コロナウイルス感染症への対策は社会的責務。速やかに生産体制を構築し、確実な供給を図っていきたい」と語る。5月下旬の生産再開に向けて、他製品の生産ラインからの人員の配置転換などの調整を急いでいる。

 アビガンについては、安倍首相は7日の記者会見で「観察研究の仕組みの下、希望する患者への使用をできる限り拡大していく」と語った。

新型インフルエンザ治療薬「アビガン錠」(富士フイルム富山化学提供)
新型インフルエンザ治療薬「アビガン錠」(富士フイルム富山化学提供)

 ◆アビガン=富士フイルム富山化学が開発し、2014年3月に日本で製造、販売が承認された新型インフルエンザ治療薬。新型コロナウイルスに対する治療効果について、国内で有効性は証明されていないが、中国が臨床試験で確認されたと発表した。ただ、動物実験で胎児に奇形が生じる副作用も認められている。政府は200万人分のアビガン確保を目指す。

 新型コロナウイルス厚生労働省対策本部によると、藤田医科大(愛知県)など複数の医療機関が、アビガン投与の臨床研究をスタート。富士フイルム富山化学は、新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認を得るための治験を始めている。

無断転載・複製を禁じます
1171863 0 経済 2020/04/17 14:44:00 2020/04/17 14:44:00 2020/04/17 14:44:00 アビガンの原材料「マロン酸ジエチル」の生産を再開するデンカ青海工場 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/04/20200417-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)