日本で人気、世界では逆風…中国発アプリはスパイ?
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日本の若者にも人気の中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」が、世界で逆風にさらされている。利用者の情報流出への懸念から、米国などで排除の動きが加速しているためだ。ティックトック側は米国でのロビー活動などで巻き返しを図るが、米中対立の新たな火種になっている。(ニューヨーク 小林泰明、北京 小川直樹)
米の強硬姿勢

「ティックトックがあなたをスパイしている」
11月の米大統領選で再選を目指すトランプ大統領陣営は7月17日、
ポンペオ米国務長官は7月上旬のFOXニュースのインタビューで「利用すれば、個人情報が中国共産党の手に渡りかねない」と、情報流出への強い懸念を表明した。ポンペオ氏は使用禁止に踏み込む構えも見せており、中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)に続く「新たな標的」(エコノミスト)となっている。
こうした米国の姿勢は、新型コロナウイルスへの対応や香港情勢を巡り、中国との対立が先鋭化していることも背景にある。ティックトックへの強硬姿勢は、米国だけではない。インドは6月末に使用禁止を決定した。中国と国境係争地域で衝突したことへの対抗措置とみられる。豪州でも規制の検討が報じられるなど、締め出す動きが広がる。
ティックトック側「データ提供ない」
「中国政府にデータを提供したことはない」
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