システム障害で東証社長が謝罪会見「多大なご迷惑をお掛けし深くお詫び」…2日に売買再開

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記者会見で頭を下げる東京証券取引所の宮原社長(左)ら(1日、東京都中央区で)=米山要撮影
記者会見で頭を下げる東京証券取引所の宮原社長(左)ら(1日、東京都中央区で)=米山要撮影

 東京証券取引所は1日、システム障害が発生したため、午前9時の取引開始から全ての株式などの売買を終日停止した。1999年に取引を全面システム化して以降、システム障害で売買を終日停止したのは初めて。同じシステムを使う札幌、名古屋、福岡の各取引所でも停止した。東証は2日、システム障害を解消して売買を再開する。

 東証の宮原幸一郎社長は1日午後、記者会見を開き、「市場を預かるものとして責任を痛感している。多くの関係者の皆様に大変なご迷惑をかけたことに対し、深くおわび申し上げる」と陳謝した。東証には約3700社が上場しており、すべての銘柄が売買停止の対象となった。システム上の理由で全銘柄の取引が停止されるのは、2006年1月の一時停止以来となる。

 東証によると、午前7時4分に東証の売買システム「アローヘッド」を運用する機器の一部が故障した。故障した場合は別の機器に切り替わるよう設計していたが、うまくいかなかった。

 機器の故障により、証券会社に株価の情報を配信するなどの業務と、市場で売買を監視する業務に異常が発生した。投資家に最新の株価を伝えられないことなどから、東証は取引開始24分前の午前8時36分に全銘柄の売買停止を取引参加者にホームページ上で通知した。

 システムを再起動すれば再開できる可能性もあったが、投資家らに大きな混乱が生じることが想定されたため、正午前に売買を終日停止することを決めた。再起動すると証券会社から受けた注文データが全て失われてしまい、円滑に取引を再開するのが難しいと判断した。

 株式のほか、上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)も売買停止となった。投資信託協会は1日、国内株を対象とする投資信託の新規購入や解約を停止するよう各社に求めた。

 東証は05年や12年などにも、システム障害を起こしている。機器を製作した富士通と東証は、バックアップが機能しなかった要因を解析しているが、根本的な原因は判明していないという。富士通も1日、「当社が納入したハードウェアに障害が生じ、多くの関係者に多大な迷惑をかけたことをおわびします」と謝罪するコメントを発表した。

 東証に上場する企業の時価総額は2019年末時点で6・2兆ドル(約650兆円)で、ニューヨーク、ナスダックに次ぐ世界3位の規模を誇る。海外の取引所でもシステム障害で売買が一時停止する例はあるが、数時間程度で復旧することが多い。

 加藤官房長官は1日午後の記者会見で「終日取引が行えなくなることは、投資家の取引機会の制限につながり、大変遺憾だ」と述べた。金融庁は同日、東証の親会社・日本取引所グループや東証に対し、原因究明と復旧に向けた対応を指示した。

 東証の宮原社長は「日本取引所グループ全体として原因の徹底的な究明を行い、再発防止策に万全を期す。その上で経営責任の明確化を果たしていきたい」と語った。

 記者会見の要旨はこちら

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1514986 0 経済 2020/10/01 16:51:00 2020/10/02 00:09:18 2020/10/02 00:09:18 売買が停止についての記者会見冒頭で頭を下げる東京証券取引所の宮原幸一郎社長(左)(1日午後4時30分、東京都中央区で)=米山要撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201001-OYT1I50044-T.jpg?type=thumbnail

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