かんぽ、1年3か月ぶり営業再開…電話や戸別訪問でまずは「おわび行脚」

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かんぽ生命が営業を再開。郵便局には謝罪と再生を誓うチラシが用意された(5日午前、東京中央郵便局で)=冨田大介撮影
かんぽ生命が営業を再開。郵便局には謝罪と再生を誓うチラシが用意された(5日午前、東京中央郵便局で)=冨田大介撮影

 日本郵政グループは5日、傘下のかんぽ生命保険の不適切販売問題を受けて自粛していた保険の営業活動を、約1年3か月ぶりに再開した。当面は積極的な勧誘をせず、一連の問題を謝罪する「おわび行脚」を全国で行う。最近、グループ内ではゆうちょ銀行口座の不正出金などの問題が相次いでおり、逆風下での再出発となった。

 JR東京駅前の東京中央郵便局(東京都千代田区)では5日午前、「信頼していただける会社になることを約束します」と書かれたポスターが掲示された。郵便局員らは訪れた人たちに同じ内容が書かれたチラシを配り、「ご迷惑をおかけしました」などと謝罪した。

 おわび行脚では、郵便局の営業社員らが顧客への電話や戸別訪問などで、不適切契約を謝罪する。本格的な営業再開は当初、2021年度以降との見通しを示していたが、日本郵政の増田寛也社長は9月の記者会見で「一律に来年度からということではない」と述べており、現時点では未定だ。

 不適切契約問題は昨年6月に発覚し、日本郵政グループは翌7月から営業活動を自粛した。社内調査では、契約者が新しい保険へ乗り換える際、古い契約の解約を先延ばしさせて保険料を二重払いさせたり、一時的に無保険状態に陥らせたりするなど、ずさんな事例が多数見つかった。

 法令や社内規定に違反したケースは優先調査分だけで3647件に上り、日本郵便とかんぽ生命で不正に関与した社員は現時点で2600人を超える。このうち人事上の処分を受けた社員らは今年8月時点で1217人に上る。処分はさらに増える見込みだが、契約者への対応などに一定のめどがついたことなどから、営業再開を決めた。

 かんぽ生命は、日本生命保険や第一生命保険と並ぶ国内生保大手だ。今年6月末時点の個人保険の契約数は約2647万件に上る。不適切契約が起きた原因として、コンプライアンス(法令順守)意識の低さや、過大な営業目標に加え、顧客を軽視する組織風土が指摘された。日本郵政グループは改善に向け、保険勧誘時には顧客との会話を録音・録画することや、人事評価制度の変更、内部通報制度の強化などを掲げた。

 ただ、かんぽ問題発覚後も不祥事が続いている。9月に発覚したゆうちょ銀の貯金の不正出金問題では、情報開示の遅れが批判を受けた。日本郵便社員らによる持続化給付金の不適切申請も起きた。組織風土の改善は不透明で、信頼回復は容易ではない。

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1522613 0 経済 2020/10/05 11:53:00 2020/10/05 13:54:18 2020/10/05 13:54:18 謝罪と再生を誓うチラシを配り、自粛していた保険商品の営業を再開した郵便局(5日午前9時34分、東京都千代田区の東京中央郵便局で)=冨田大介撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201005-OYT1I50030-T.jpg?type=thumbnail

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