「ゴールが無い街づくり」にトヨタがトライ…富士山近く、自動運転やAI活用
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トヨタ自動車は23日、静岡県裾野市でスマートシティー「ウーブン・シティ」の建設に着手した。自動運転車や人工知能(AI)などを活用して生活を便利にする「実証実験の場」と位置付け、先進技術の実用化を加速させる考えだ。

「ここをイノベーション(技術革新)の発信の場にしたい」。豊田章男社長は同日の地鎮祭に参加した後、報道陣に意気込みを語った。ウーブン・シティは、昨年12月に閉鎖した工場跡地に建設する。「2月23日」は敷地からのぞむ富士山との語呂合わせだ。
これまでの発表によると、敷地は約70万平方メートルで、地上に自動運転車用や歩行者用など3本の道路を網の目のように敷設する。地下には物流を担う自動運転車の道を作るという。
当初は子育て世代や高齢者、発明家の計約360人が住み、社会課題を解決できるような発明を促す。将来的には2000人規模の街にする計画だ。
豊田社長は「(将来も)未完成で、ゴールがない街づくりにトライしたい」と述べ、完成形を定めずに街を「カイゼン」させ続ける考えを強調した。このため、完成時期や総工費は公表していない。