JAL、22年春も事務系・CAの新卒採用見送り
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日本航空(JAL)は25日、グループ全体の2022年春入社予定の新卒採用について、200人程度にとどめると発表した。コロナ禍で21年春入社組は当初計画(1700人)から200人まで減らしており、採用抑制を継続する。
JALでは、これまで採用の大半を占めてきた事務系職員や客室乗務員(CA)の採用を2年連続で見送る。パイロットは育成に時間がかかり、転職市場での確保も容易ではないため、採用を継続する。
JALは、21年3月期連結決算の最終利益が、3000億円の赤字になる見通しだ。国際線の旅客数が前年比9割減となっているほか、観光支援策「Go To トラベル」の全国一斉停止で国内線も低迷から脱却できていない。
国際航空運送協会(IATA)の試算によると、世界の航空需要がコロナ禍前に戻るのは早くても24年で、業績の本格回復には時間を要する見通し。人件費の圧縮は喫緊の課題だ。JALは既に社員の外部出向やボーナス削減に踏み切っているが、採用抑制も継続せざるを得ないと判断した。
全日本空輸(ANA)も21、22年春入社予定の新卒について、パイロットなどの一部職種を除き採用中止を決めている。