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2022年春卒業予定の大学生らに対する企業の採用活動が1日解禁され、全国で一斉に説明会が開かれた。企業の採用意欲は全体としては前年並みだが、新型コロナウイルスの感染拡大で、航空や観光など学生に人気の高い業種が採用を大幅に絞り込んでいる。学生に有利な「売り手市場」の雰囲気は薄れている。

就職情報会社の文化放送キャリアパートナーズが1日、都内で開いた合同会社説明会に参加した共立女子大3年の女子学生は「旅行業界を考えていたが、志望を金融業界に変えた」と険しい表情を見せた。
就職情報会社ディスコの調査では、企業の採用見込みについて「増減なし」との回答が約6割にのぼり、増加が15・6%、減少が12・9%だった。採用数は、新型コロナの影響を受けた21年春卒と同程度となるとの見方が多い。
ただ、調査よりも厳しいと実感する学生は多い。就職ランキングの上位常連の全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングス(HD)と、日本航空(JAL)は、22年春入社の新卒採用はパイロットなどに限り、大幅に減らす。JTBや日本旅行など旅行各社は相次いで新卒採用の見送りを決めた。就職したかった企業に入社できない学生は増える可能性がある。