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フランスの高級食品店「フォション」ブランドの「フォションホテル京都」(下京区)が16日開業する。同ブランドのホテルは国内では初めて。事業の継承者を探していた中規模ホテルを東京の不動産会社が購入し、建物内を大幅に改装した。京都の食材を使って本格的なフランス料理を提供する。
フォションホテルは、修学旅行生も受け入れていたホテル(10階建て、144室)をスパやティーサロンも備えた59室に仕上げた。客室のシーツやガウンはパリのフォションホテルと同じ仕様にしており、不動産会社の千野和俊社長は「京都でパリの雰囲気を感じてほしい」と話した。
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京都市内の宿泊業界を巡っては、新型コロナウイルスの影響で経営破綻した中京区の宿泊施設を同業者が買い取って4月に開業する動きもある一方、1年余りで営業をやめたケースもあり、新型コロナで明暗が分かれている。
2020年4月に民事再生法の適用を申請したWBFホテル&リゾーツ(大阪市)の中京区にある物件(約60室)を三重県の会社が購入し、4月に開業する準備を進めている。
一方、訪日外国人を見込んで19年9月に東山区に開業したホテル(150室)は昨年10月末に営業を終了。この東隣で今年3月に開業した「ホテル センレン京都 東山清水」(167室)の運営会社の武山拓昭取締役は「外国人客が本格的に戻るには、3年ほどかかると思うが、やはり『京都ブランド』は強い」と話す。
このほか、大阪市の不動産会社が中京区の宿泊施設(12室)を、小規模のオフィスとして改装し、オープンさせた。起業家やテレワークする企業向けに貸し出す。