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【独自】レアメタルのリサイクル、国内に拠点整備へ…脱「中国依存」狙う

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 政府は、蓄電池などの材料となるレアメタルを国内外から回収し、再利用する拠点を国内に整備する方針を決めた。電気自動車(EV)の普及に向けて世界的に需給逼迫ひっぱくが予想される中、自前で調達できる枠組みを構築する。「レアアース」を外交手段に利用する中国への依存を減らす狙いもある。

 日本はレアメタルのほぼ全量を輸入しており、EV向けなどのコバルトやレアアースは、6割前後を中国に頼ってきた。従来、政府が主導して、レアメタルを産出する海外の鉱山権益の確保や国内備蓄に取り組んできたが、第3の柱として回収と再利用によるリサイクル体制を構築する。

 具体的には、JX金属や三菱マテリアル、住友金属鉱山といった非鉄金属を手がける企業が、レアメタルの回収・再利用を事業化できるように後押しする。レアメタルのリサイクル化は実証実験の段階にあり、研究・開発資金を助成してこれを加速させる。さらに技術的には可能となっても、採算が確保できないと事業化は難しいため、施設整備などでも協力する。

 リサイクルするレアメタルは主に廃棄される蓄電池などから取り出す。パソコンやスマートフォンといった使用済みの電化製品を国内外から調達するための国際ルール作りも、日本主導で目指す。リサイクル後は欧米などの先進国にも輸出し、日本をレアメタル再利用のハブ(拠点)とする。

 レアメタルの産出国は中国を含むアジア、アフリカ、南米といった新興国や途上国に偏在している。2010年に沖縄県・尖閣諸島沖で漁船衝突事件が起きた際、中国は日本向け輸出を規制し、日本企業の生産活動に支障が出た。輸入依存を減らし、自前での調達量を増やすことは安全保障面でもメリットが大きい。

 ◆レアメタル=リチウムやニッケル、コバルトなど流通量が少ない約30種類の希少金属の総称。希土類と言われるレアアースもその一種にあたる。経済産業省の試算では、EVを100万台生産するには、コバルトの調達量を現在の約2倍に増やす必要がある。

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1944820 0 経済 2021/03/29 05:00:00 2021/03/29 05:00:00 2021/03/29 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210328-OYT1I50075-T.jpg?type=thumbnail

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