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アップル、EVいつ参戦するのか…世界の車業界の関心はこの一点 [脱炭素への道 第2部]<1>

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 世界で脱炭素の流れが加速している。自動車、資源開発、温暖化対策のルールづくり。様々な分野で覇権争いの様相を呈している。

3日、サウジアラビアの砂漠地帯で開幕したオフロードのEVレース「エクストリームE」(主催者提供)
3日、サウジアラビアの砂漠地帯で開幕したオフロードのEVレース「エクストリームE」(主催者提供)

 サウジアラビア北西部の砂漠地帯をカラフルな塗装を施した車が駆け抜ける。巻き上がる砂煙の中から聞こえるのは、「ヒュイーン」というモーターやインバーターの音だ。

 電気自動車(EV)を使った新たな耐久レース「エクストリームE」が3日、開幕した。オフロードでEVが本格的に競うのは世界初。自動車レースの最高峰「フォーミュラ1」の昨季王者ルイス・ハミルトン(英)らが設立した欧米の9チームが参戦し、北極圏のグリーンランドやブラジルの熱帯雨林なども含め、12月まで全5戦で争われる。

 「レースのゴールは気候変動への注目を集め、脱炭素社会の未来を切り開くために人々の行動を促すことだ」。統括団体で最高経営責任者(CEO)を務めるアレハンドロ・アガグは強調する。スポンサーには欧米の著名企業が名を連ね、レースは世界6大陸すべてで中継される。EVの将来性が資金を引きつけた。

 各国・地域が車の電動化を推し進める。英国は2035年にガソリン車(ハイブリッド車を含む)の販売を禁止する方針だ。米カリフォルニア州は35年までに、州内で販売される全ての新車を走行中に排ガスを出さない無公害車にするよう義務づける。

 30年に全車種をEVとする方針を打ち出したスウェーデンのボルボ・カー。日本法人社長のマーティン・パーソンは、「(ガソリン車など)純粋な化石燃料の車は確実に終焉しゅうえんに向かっている」と断言する。

 20世紀初頭、米国でガソリン車「T型フォード」が誕生して以降、世界の自動車メーカーはエンジンに代表される内燃機関の開発に心血を注いできた。構造は複雑化し、ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車、メルセデス・ベンツなど日米欧の有力メーカーの独壇場となってきた。

 一方、EVの心臓部は、エンジンから蓄電池とモーターに置き換わる。必要なパーツを集め、組み立ても外部に委託すれば車はできる。自動車メーカーと下請けといった上下の系列関係は維持できるのか。これまで培ってきた仕組みが通用しない「ゲームチェンジ」の足音が迫る。

 米IT大手アップルがいつEVへの参入を表明するのか。世界の自動車関係者の関心は今、この一点に集まる。株式時価総額は世界トップの230兆円。巨大な資金力とブランドで企業を引きつける。提携相手として複数の有力自動車メーカーの名前が取りざたされ、アップルの「本気度」に真実味を与える。

 電動化への対応次第では、日本の自動車産業に携わる550万人の雇用が揺らぎかねない。(敬称略)

 

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1961483 0 経済 2021/04/05 05:00:00 2021/04/05 07:29:24 2021/04/05 07:29:24 3日にサウジアラビアの砂漠地帯で開幕したオフロードのEVレース「エクストリームE」(主催者提供)=主催者提供撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210404-OYT1I50102-T.jpg?type=thumbnail

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