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富裕層、さらに裕福になった「記録的な年」…米で強まる「富の一極集中」

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 【ニューヨーク=小林泰明、ワシントン=山内竜介】米経済誌フォーブスが6日発表した2021年版の世界長者番付で、米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)が4年連続で首位になった。資産額10億ドル以上の億万長者は過去最多の2755人に上った。米国では、富裕層と低中所得者層の格差が一段と拡大している。

「記録的な年」

 ベゾス氏の資産額は1770億ドル(約19・5兆円)に上り、前年から640億ドル(約7兆円)増やした。アマゾンはコロナ禍の巣ごもり需要で業績を伸ばし、直近の四半期決算で過去最高の売り上げを記録した。好業績で保有する株が値上がりし、ベゾス氏の資産額が大幅に増えたという。

 フォーブスは、株価上昇などで8割超の億万長者が1年前より裕福になったとし、「コロナ禍にもかかわらず、世界の富裕層にとって記録的な年になった」としている。

時給15ドル

 アマゾンでは、現場で働く従業員に賃金や労働条件への不満が高まっている。

 「コロナ禍でアマゾンは大量のお金を稼ぎ、ジェフ・ベゾスは世界で最も裕福だ。それなのに、私たちがより良いものを得る資格がないかのように考えている」

 3月の米議会上院の公聴会。米アラバマ州にあるアマゾンの物流施設で働くジェニファー・ベイツさんが声を張り上げた。ベイツさんによると、物流施設での作業ペースは「超高速」で、従業員は常に監視され、仕事が遅すぎると、処分を受けたり、解雇されたりするという。従業員の時給は15ドル(約1600円)ほどで、年収は3万ドル(約330万円)を超える程度とみられる。

 この物流施設では、労働条件を改善するため、従業員がアマゾンの米拠点で初となる労働組合結成に向けて動いている。組合結成は急進左派の代表格、バーニー・サンダース上院議員が支援している。

 アマゾンは組合結成に後ろ向きとされ、従業員との対立は深まっている。

上位1%

 米国では超富裕層への富の一極集中の傾向が強まっている。米連邦準備制度理事会(FRB)の統計によると、20年10~12月期の全米の家計資産のうち、上位1%の人による保有は39兆ドル(約4300兆円)で、全体の31%を占める。下位50%の人の資産は2・5兆ドル(約270兆円)と全体の2%にすぎない。

 新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した1~3月期と比べると、上位1%の資産は約7兆ドルも増えた。下位50%の資産も政府の現金給付などで増えたが、超富裕層との経済格差は一段と広がった。

 低中所得者層の多くは、景気回復から取り残されている。FRBは、バイデン政権が重視する低所得者の雇用状況の改善に向け、景気が過熱気味になったとしても、大規模な金融緩和を長期化させる考えを示している。ただ、「緩和マネー」が一段の株高をもたらせば、超富裕層の資産がさらに膨らみ、より一層格差が拡大する可能性もある。

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1969441 0 経済 2021/04/08 05:00:00 2021/04/08 07:19:22 2021/04/08 07:19:22

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