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不思議な銀行支店名…東口に「西口」、自由が丘駅前に「田園調布駅前」

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「銀行」。

 「田園調布駅前」支店なのにひと駅隣の「自由が丘駅前」に立地、「池袋西口」支店のはずが「東口」にある――。ここ数年、銀行の支店名と実際の所在地が異なるケースが急増している。来店客は混乱しそうだが、各行は「預金者や融資先に最大限配慮した」と口をそろえる。どういう狙いなのだろうか。

複数の支店 一つの建物で営業

 高級住宅街で知られる東京・田園調布。三菱UFJ銀行の「田園調布駅前」支店を訪れようとしても、東急東横線の同駅近辺には現金自動預け払い機(ATM)しか見当たらない。支店は2020年10月、隣の自由が丘駅前に移転したからだ。移転先には元々「自由が丘駅前」支店があり、同じ場所と建物に複数の店舗が同居している。

 その翌月、みずほ銀行の池袋西口支店は、池袋駅を挟んで反対側の東口に移った。移転先は「池袋」支店と同一の場所や建物となるが、支店名は「池袋西口」のままだ。こうした複数の支店を一つの建物に置く方式は「店舗内店舗」と呼ばれる。入り口には複数の支店名が表記されているものの、店内に仕切りはなく支店長や行員も兼務することが多い。つまり旧店舗は事実上、吸収された格好となる。

店番号と口座番号 変更手続き不要

 では、吸収された店舗の名前をわざわざ残すのはなぜだろうか。支店を閉鎖する際、かつて主流だった統廃合方式では旧店舗が名実ともに消滅する。その場合、預金者や融資先に3桁の「店番号」と7桁の「口座番号」を変更してもらう必要があり、銀行にとっても事務作業や費用面で大きな負担となる。これに対し、店舗内店舗方式は法律的にはあくまで「店舗の移転」と見なされ、「煩雑な変更手続きが必要なく取引先に迷惑をかけない」(大手行)。

 店舗内店舗は、03年度にりそな銀行が約30支店を対象に数年間限定で取り入れた。マイナス金利に伴う業績悪化や金融取引のオンライン化が進んだ16年頃から、他行でも店舗数の削減手段として導入が広がった。大和総研の坂口純也氏が日本金融名鑑に基づき試算したところ、全店舗に占める割合(18年3月時点)は大手行11.9%、信託銀行9.2%、地方銀行3.7%に上り、現在はさらに増えている。

 もちろん利点ばかりではなく初めて訪れる客は支店名と場所が異なれば迷うだろう。さらに、これまでは近隣の店舗同士を一緒にするのが基本だったが、数が増えるにつれて無理がありそうな組み合わせも目立つ。

 たとえば、みずほ銀行の「古河支店」。20年10月、茨城県古河市から県境をまたいで33キロ・メートル離れたさいたま市の大宮支店内に移転し、「遠すぎる」との声が漏れる。三菱UFJ銀行の「新宿新都心」支店は「西新宿」「大久保」の両支店が同居し、さらに今年6月に「新宿中央」と「新宿西」が加わる。5店舗が1か所に集まるのは、さすがに多すぎではないだろうか。

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1975284 0 経済 2021/04/10 05:00:00 2021/04/10 07:37:13 2021/04/10 07:37:13 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210409-OYT1I50093-T.jpg?type=thumbnail

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