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【独自】トヨタ、ソフトウェア系人材の採用倍増…中途の割合を5割まで引き上げへ

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 トヨタ自動車が、採用方針を大幅に変更することが分かった。2022年春入社から、技術職の新卒採用(大卒、院卒)に占めるソフトウェア系人材の比率を、21年春入社の約2倍に増やす。年間の入社人数に占める中途採用者の割合は、現状の約3割から、段階的に約5割まで引き上げる。

トヨタ自動車本社
トヨタ自動車本社

 トヨタは伝統的に、機械工学系の学生を多く採用してきた。21年春の場合、技術職として約300人の大学生・院生を採用したが、多くが機械系で、ソフトウェア系は約2割にとどまった。22年春は、ソフトウェア系を4~5割に高める。

 自動車業界では、自動運転技術の開発競争が激化している。インターネットに常時接続している車も増えている。走行を制御するソフトウェアや人工知能(AI)の知識を持つ人材の確保が急務になっている。

 採用の際に、募集職種を細かく分類したうえで、その道に進みたい学生を採用する仕組みも整える。入社後の業務内容をイメージできるようにし、早期離職を防ぐ狙いがある。職務内容や求める能力を明確化する「ジョブ型」の人事制度に近い考え方だが、入社後は、複数の職種を経験してもらうことを想定している。

 中途採用を増やすことについては、「その道のプロ」を採用することで、組織に刺激を与える効果を期待しているという。

次世代車の開発へ人材獲得急ぐ

 トヨタ自動車が、採用方針を大幅に見直すことが明らかになった。ソフトウェアに詳しい人材の採用を強化するほか、中途採用も積極的に行う。自動車業界は、自動運転や電動化など「CASE」と呼ばれる次世代車技術の開発競争が激しさを増している。米グーグルなど、巨大IT企業も参入しており、これまで通りの採用では、変化に対応することが難しいと判断した。

 トヨタは、車を生産するだけではなく、人々の移動を幅広く支援する「モビリティー・カンパニー」に移行することを目指している。静岡県で先進技術の実証都市「ウーブン・シティ」の建設に取り組むなど、事業領域を広げている。車両そのものよりも、性能や価値を向上させるためのソフトウェア開発を先行させる考え方も打ち出している。

 ソフトウェア分野を含め、高度な知識やノウハウを持つ人材を巡っては、業界をまたいだ争奪戦になっている。電機大手などが、新入社員でも給与水準を引き上げ、確保を急いでいる。日本を代表する企業であるトヨタが、ソフトウェア人材の獲得を強化することは、採用市場に大きな影響を与えそうだ。(中部支社 佐野寛貴)

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2010626 0 経済 2021/04/26 05:00:00 2021/04/26 08:39:55 2021/04/26 08:39:55 トヨタ自動車本社。愛知県豊田市で。2020年11月27日撮影。 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210426-OYT1I50028-T.jpg?type=thumbnail

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