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トイレのアレ解禁で苦悩する経団連…40ページのプレゼン用資料で理論武装

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「経団連」。

 商業施設やオフィスなどのトイレに、100万台超が設置されるハンドドライヤー。経団連は1年前、新型コロナウイルスの飛散リスクがあるとして利用禁止を求めたが、先月になって「解除」に踏み切った。その裏には何があったのだろうか。

ハンドドライヤー再開で記者会見

 「ご不便を感じたトイレ利用者の皆様、大変お待たせしてしまいました」。4月13日、経団連は記者会見を開き、担当幹部が頭を下げた。この日、新型コロナの対策指針(ガイドライン)を改定、会員の約1500社に対し、アルコール消毒による定期的な清掃などを条件にハンドドライヤーを使っても問題なしとした。会見に際して念入りな“理論武装”も行い、図表や写真を織り交ぜた40ページのプレゼン用資料を配布。担当幹部は、解除の理由を「管理されたビル等のトイレのハンドドライヤーでの感染リスクは大きくない」と説明した。

公正中立に

 問題のガイドラインは昨年5月に策定され、経団連は感染防止策の一つに「利用停止」を盛り込んだ。政府の専門家会議がハンドドライヤーによる感染リスクを指摘し、政府が利用を控えるよう要請したことを踏まえたが、まもなく科学的な根拠に欠ける可能性が判明。経団連は一転して禁止解除に向けた検討に着手する。

 だが、政府は経団連に対する「禁止要請」の撤回になかなか応じない。万が一、その後にハンドドライヤーを通じた感染例が見つかれば、世論から批判を浴びることを警戒したためとみられる。さらに会員企業の足並みも乱れる。ハンドドライヤーの利用禁止と入れ替わる形でペーパータオルの消費量が増え、製紙業界には商機となっていた。日本製紙グループは、経団連の動きをけん制するかのように「ハンドドライヤーを使用すると、手は洗う前よりも汚染リスクがある」との研究結果をサイト上に掲載し続けた。

 経団連やメーカー側は、「公正中立な」お墨付きが必要と考え、北海道大学教授の監修で感染リスクを検証。通常の方法でハンドドライヤーを使った場合、感染の確率は0.01%にすぎないとはじき出す。欧米や中国など主要な28か国・地域では使用禁止としていないことも確認した。利用再開の時期も、当初目指した2020年12月を延期して慎重に事を運び、最終的に政府側から容認を取り付けた。

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2038154 0 経済 2021/05/09 05:00:00 2021/05/09 10:08:09 2021/05/09 10:08:09 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210508-OYT1I50115-T.jpg?type=thumbnail

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