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決算短信で痛恨の英訳ミス、市場に波紋も…日本企業の英語力が危ない

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「英語力」。

 経済のグローバル化が一段と進み、英語の能力向上や積極的な活用がますます求められる。だが、日本企業の現状は「お寒い限り」(経済団体幹部)だという。仮に決算書類で説明不足や翻訳ミスが生じれば、企業の株価や業績、時には信頼性さえ揺るがしかねず、対応が急がれる。

決算短信 日本語版9ページが英語版2ページ

 今年1月、東北新幹線車内の電光掲示板に次のような遅延告知が日本語と英語で流れた。〈1〉「常磐線は、新地~坂元駅間での動物と衝突(中略)再開見込は22時30分頃に変更になりました。 Joban Line Notice」〈2〉「特急『あずさ53号』は、中央本線内でのシカと衝突の影響で、遅れがでています。 Azusa Delay」

 〈1〉は日本語71文字に対して英語はわずか3単語、〈2〉は日本語37文字で英語2単語――。日本語を十分に読めない外国人が見れば不親切と感じるかもしれない。これは英語力の問題ではなく電光板の機能面の制約が原因といい、JR東日本によると、全新幹線で電光板の改修が必要になるため、早期の改善は費用面から難しいという。

 日本語に比べて英語での説明が不十分な事例は、上場企業の開示資料に散見される。こちらは英語力の不足が原因で、問題はより深刻といえる。

 今年5月、都内のIT会社が発表した決算短信は日本語版が9ページなのに対し、英語版は2ページのみ。自社の現状を解説した2ページ分が英語版では省略され、日本語版にある「人材への積極投資を行う」との表現も見当たらない。決算担当の社員が一人で翻訳を担当しており、「これで精いっぱい」と説明する。

翻訳ミスで波紋

 翻訳ミスが原因で市場に波紋を起こしたのが、2012年11月のシャープのケースだ。決算短信の英語版で、会社が将来も存続するかという点に関し、重大な疑義を「生じさせるかもしれない状況が存在する」とすべきところ、「生じる状況にある」と記載。断定的な表現で強い懸念を表明してしまった。2年連続で数千億円規模の赤字が見込まれた同社への不安が海外で高まり、3日後に英語版の修正を余儀なくされた。同社関係者は「自社の存続に関わる重要な点で不十分な翻訳をしたのは大きな教訓」と、今でも自戒する。

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2124032 0 経済 2021/06/15 05:00:00 2021/06/15 08:11:52 2021/06/15 08:11:52 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210614-OYT1I50094-T.jpg?type=thumbnail

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